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カワイコンサート NO.2136
山岸ルツ子 ピアノリサイタル
ショパン「別れの曲」
〜同時代に生きた二人の天才作曲家と華麗なるピアニズム〜

2010年4月28日(水) 19:00開演(18:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:アクトシティ浜松 中ホール(静岡県)

 

 4月28日ピアニスト山岸ルツ子さんをお迎えし、ピアノリサイタルが開催されました。この日まで山岸さんの演奏を心待ちにしてきた来場者でホールはいっぱいになりました。

 今回は、内向的な暗さを持つショパンと、ショパンとは対照的な音楽性を持ったリストの華麗なる名曲の数々を演奏してくださいました。物語が語られるように奏で始められたバラード第一番。ショパンの内に向かう、しかし溢れ出る想いが一つ一つの音となって切々と心に語りかけてくるかのようなドラマティックな演奏でした。うっとりするような美しい音色が印象的だった別れの曲。美しく、切ない旋律… 優しく、柔らかい音色… それらから感じられる愛とその儚さ、孤独と深い悲しみ… ショパンの揺れる想いの伝わってくるような繊細な美しい響きでした。

 幻想即興曲、スケルツォ第二番と続き、第一部の最後は英雄ポロネーズ。輝かしい音が高らかにホールに響き渡り、ショパンの祖国への愛と情熱の感じられる素晴しい演奏でした。それは、涙が溢れるほど美しい、美しい… 美しい鐘の音でした。様々な表情の音色で次々に鳴り響き、深い感情と重なり合っていく鐘の音が胸に迫りました。これほどまでに美しいラ・カンパネラ… 今でもまだ、その美しい鐘の音が胸の奥に響いています。そして愛の夢に続き、プログラムの最後の、ダンテを読んで。こちらも、ピアノの魔術師リストの魅力溢れる大変素晴しい演奏で、最後まで私たちの心を魅了し続けてくださいました。

 鳴り止まぬ感動に応えてのアンコール…ショパンのノクターン嬰ハ短調 遺作、エチュードハ短調 Op.25-12の2曲を演奏してくださいました。山岸さんの心が音楽になって、私たちの心を響かせてくださった素晴しいリサイタルでした。素晴しい音楽をプレゼントしてくださった山岸さんに心から感謝致します。本当にありがとうございました。

カワイ音楽教室講師 生駒智子

  

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