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カワイコンサート NO.2142
山岸ルツ子 ピアノリサイタル 開催レポート
ショパン「別れの曲」
〜同時代に生きた二人の天才作曲家と華麗なるピアニズム〜

2010年5月29日(土) 14:00開演(13:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:新潟市民芸術文化会館りゅーとぴあ(新潟県)

 

 5月29日、新潟市民芸術文化会館、りゅーとぴあ、コンサートホールにて、山岸ルツ子さんのピアノリサイタルが行われました。

 山岸ルツ子さんの新潟でのカワイコンサートは、今回が2回目にあたります。前回から6年ぶりということもあり、お客様も心待ちにされていたことと思います。

 今回のコンサートは、同じ時代を生きながらも、対照的な表現の世界を持つ二人の作曲家を楽しませていただきました。

 まず前半は、ピアノの詩人と名高いショパンです。今年は、ショパン生誕200年目の年にあたりますが、今回のプログラムも、記念の年にふさわしい、大変素晴らしい内容です。

 開演後、ピンと張り詰めた空気の中、一音一音がきらめいて客席に届いていきます。「バラード第1番」の始まりです。そして今回のテーマでもある、「別れの曲」では、甘くせつない旋律が私達に訴えかけてきます。山岸さんの洗練されたテクニックと輝かしい音色で会場全体が、魅了されています。次は、「幻想即興曲」、「スケルツオ」と続きます。華やかさ、優美にあふれながらも、ショパンの祖国への愛情とせつない想いが、伝わってきます。第1部の最後は、「英雄ポロネーズ」でしめくくられます。男性的な凛々しいと言っても過言ではない、快活な演奏で、熱気に包まれたまま、休憩に入りました。

 第2部は、ピアノ」の魔術師、リストの作品で、「ラ・カンパネラ」の繊細な鐘の音が響きます。あるときは、可憐に、あるときは、朗々と、様々な音色が迫ってきます。「愛の夢」では、甘く私達の心に問い掛けてくるようです。ラストは、詩人ゴーティエがダンテの「神曲」地獄篇について詠んだ詩にリストが感銘を受けて書いたと言われる、「ダンテを詠んで」です。大変奥深く、1曲の中で多彩な表情を持つこの曲は、山岸さん自身の思い入れも、より深いご様子で、感動のラストを飾っていただきました。

 終演後、サイン会にも多数の列ができ、お客様からは、6年前のカワイコンサートも来ました。またお会いできてうれしいです。との声が聴かれ、山岸さんの人気が伺えます。

 今回は、山岸さんの華やかな演奏の中にも、凛とした熱い想いを感じることのできた、素晴らしい演奏会でした。ぜひまたの機会に、山岸さんの演奏をお聴きしたいと思います。

 アンコール曲 ショパン ノクターン嬰ハ短調 遺作、エチュード ハ短調op-25-12 大洋

カワイ音楽教室 岸本繁子

   

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