トップページ

コンサート情報

トピックス

概要

KMFミュージックフレンズ

CDメディア

リンク

 ホーム(ニュース) > コンサート情報 > カワイコンサート2009 > 東北地区 > アンドレイ・ピサレフ ピアノリサイタル > 開催レポート

カワイコンサート NO.2131
Shigeru Kawai グランドピアノ発売10周年記念特別企画
アンドレイ・ピサレフ ピアノリサイタル開催レポート
2009年10月13日(火) 18:30開演(18:00開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:電力ホール(宮城県)

 さわやかな秋晴れとなった10月13日、仙台電力ホールにてアンドレイ・ピサレフ氏のピアノリサイタルが開催されました。ピサレフ氏は現在モスクワ音楽院教授として後進の育成に当たられているほか、様々な演奏活動を行っているということで、今日はどのような演奏を聴かせてくれるのか胸を躍らせながら会場へ向かいました。

 演奏はショパンの「2つのノクターン 作品55」から始まりました。透明感のある清らかな響き、繊細なメロディー・・・会場にショパンの世界が広がります。「12の練習曲 作品25」では、練習曲でありながらもその1曲1曲が個性的な表情をまとい、次々とピアノからあふれ出てきました。ピサレフ氏の技量には驚くばかりでした。

 休憩を挟み、後半はラフマニノフとリストのプログラムでした。

 ラフマニノフの「ソナタ第2番 作品36」は、重厚感あふれる演奏がドラマティックに展開され、この曲のスケールの大きさを余すところなく引き出していました。そして、リストの、甘くせつないメロディーや優美なパッセージが印象的だった「ペトラルカのソネット第104番」、一転して、不気味な不協和音に乗って悪魔的な激しさが次第に増していった「メフィスト・ワルツ第1番」、と、その多彩な表現に会場のお客様もすっかり引き込まれてしまったようでした。

 アンコールはプログラムで取り上げられた作曲家の作品からそれぞれ1曲ずつの演奏でした。ショパンの「ワルツ 作品64-2」、ラフマニノフの「前奏曲 作品23-5」、リストの「ラ・カンパネラ」と、どの曲も心を動かされる演奏でしたが、その中でも「ラ・カンパネラ」は、美しい鐘の音が会場いっぱいに鳴り響いているようで圧巻でした。

 密度の濃い内容、高度なテクニックに裏打ちされた表現力と圧倒的なパワー、ピサレフ氏の演奏に魅せられた素晴しい演奏会でした。仙台での再演を願いながら会場を後にしました。

カワイ音楽教室 仙台事務所 講師 森 忍

 ホーム(ニュース) > コンサート情報 > カワイコンサート2009 > 東北地区 > アンドレイ・ピサレフ ピアノリサイタル > 開催レポート