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カワイコンサート NO.2117
山岸ルツ子 ピアノリサイタル開催レポート
〜 ファンタジー 〜
2009年5月23日(土) 14:30開演(14:00開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:慶應義塾協生館 藤原洋記念ホール(神奈川県)

 開演前、舞台が照明で明るくなると客席内はピアニストの登場を待ち、一瞬空気が緊張で張り詰めた。そして、山岸ルツ子さんが笑顔とともに舞台に現れ、客席も緊張感から解放された様だった。そして再び1曲目の演奏に息を潜めて耳を傾けていた。

 当日のプログラムは、ベートーヴェン ピアノソナタ「月光」 リスト「ダンテを読んでーソナタ風幻想曲―」 スクリャービン 幻想曲作品28 ストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」からの3楽章「ロシア舞曲」「ペトルーシュカの部屋」「謝肉祭の日」と、ファンタジーをテーマにした作品を集めていたのがとても興味深かった。

 ピアノソナタ「月光」第1楽章では一音一音に想いを込める様に歌い、2楽章は可愛らしい少女が楽しげに、軽やかに踊っている気分で溢れていた。そして3楽章は、その情熱的な演奏に圧倒された。

 2曲目のリストで、ピアニストは意表を突くようにマイクを手にし登場。客席は驚きと期待感に包まれた。何が始まるのだろうと思っていると、ピアニストは穏かにご自身の幼少時代の思い出、そして、プログラムに選んだ曲への思いを語り、「ダンテを読んで」についてわかりやすく解説をして下さったので、音楽に対する興味が一層高まった。演奏もダイナミックにそして煌びやかさと繊細さをもち、リストの音楽世界に引き込まれた。

 前半のプログラムが終わり、休憩時間では、音楽の余韻に浸りながらロビーで語り合う人たちの姿が見られた。

 後半でもピアニストご本人による曲の解説があり、スクリャービンの「幻想曲」でも技巧的で華やかな演奏にすっかり魅了されてしまった。最後の「ペトルーシュカ」は、原曲である<バレエ>のすとーりーを説明しtくださったのでその場面を思い浮かべながら聞くことが出来、演奏もとても素晴らしく楽しめた。

 アンコールではドビュッシーの「小さなニグロ」ショパン「ノクターン嬰ハ短調」を弾いて下さった。演奏終了後のロビーでは、早速CDなどを買い求めサイン会に列をなす人達で賑わっていた。演奏を聴いて涙ぐむ人達も多く、とても心に残るコンサートでした。

横浜 阿部 冨美

柱の回りをぐるりとサイン会の長蛇の列。

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