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カワイコンサート NO.2105
山岸ルツ子ピアノリサイタル開催レポート
2008年10月3日(金) 19:00開演(18:30開場)
主催:(株)河合楽器製作所
会場:八戸市公会堂文化ホール(青森県)

青森県八戸市の公会堂文化ホールにて、カワイコンサート2008 山岸ルツ子ピアノリサイタルが開催されました。八戸市では久し振りのカワイコンサートということもあり、会場はほぼ満席状態でした。

前半は、スカルラッティのソナタから始まりました。粒揃いの音質が軽快で、ごく自然な息づかいのフレーズは、上品でセンスの良さが伝わってきました。

続いて、自然のテーマが音に表現されたラヴェルの「水の戯れ」、ドビュッシーの「月の光」では、優雅で品があり、響きの美しさや繊細なメロディの音色の細部まで神経が行き届いた演奏で、ホールの誰もが大きく心を動かされました。

前半最後、ストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」は、『のだめカンタービレ』でも有名になり、子ども達もとても楽しみにいていた曲ではないでしょうか・・・。

情熱的で躍動感ある演奏に、聴衆はすっかり魅了されました。また超絶技巧のこの曲を、山岸さんは楽しんでいるかのようで、圧倒的なパワーで弾きこなせるメカニックとヴァイタリティに引き込まれました。

後半は、全てリストのプログラムでした。

最初の「ラ・カンパネラ」では、リスト弾きで有名な巨匠ラザール・ベルマン氏に師事していた時に『最後に自分の鐘が鳴ればいいんだよ!』と言われたエピソードを語ってくれました。次に「愛の夢 第3番」「超絶技巧練習曲 第10番」「スペイン狂詩曲」と素敵なプログラムが流れていきます。ダイナミックでスケール感に満ちた超絶技巧の曲が続き、会場はすっかり“山岸ワールド”に包まれ、お客様も演奏が楽しめたことと思います。

割れんばかりの拍手に応えて、アブレウの「チコチコノフバー」とショパンの「ノクターン 遺作」の2曲を演奏。

山岸さんのトークも入り、コンサートは終始なごやかな雰囲気の中で進んでいきました。

音楽教室の生徒さんも、生の演奏に吸い込まれるように真剣に聴き入っていた姿がとても印象的でした。

CDは、全て完売! 演奏終了後ロビーにて、笑顔でサインされ写真にも快く応じて下さる彼女は、チャーミングで私たちに好感と満足感の双方を抱かせてくれました。

素晴らしい演奏をありがとうございました。

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