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カワイコンサート NO.2093
ドミトリー・シシキン ピアノリサイタル開催レポート
2008年6月17日(火) 18:30開演(18:00開場)
会場:仙台市泉文化創造センター イズミティ21(宮城県)

16歳にしてレパートリーの多さがプログラムに現れている今回のカワイコンサート。個性豊かな音楽性、各曲想の発想が大変面白く自分のものにしている。次はどんな演奏が繰り広げられるのかが大変楽しみな飽きることなく聴けたコンサートでもありました。

前半のマズルカでは、独特な揺らぎがあり体が思わず曲に合わせて揺れてしまうほどに。ワルツでは、8あるいは16小節単位のフレーズ構成がよくまとめられ一気に駆け巡る分かりやすい演奏。「小犬」ではくるくると小犬が自分のしっぽを追い回す様子が十分に表れていました。エチュードに関しましては、若さ溢れるエネルギッシュなキレのある演奏。一転してノクターンでは、青年の甘い恋心が歌われているかのよう。何とも魅了される演奏でした。若いファンにとっては私のために奏でられていることと思って聴いていたでしょう。英雄ポロネーズでは、まさに今日の英雄である自分自身を讃えているかのようでした。

後半はリストから演奏。この二曲は、聴衆にとっては聴き慣れ親しまれている最も有名どころ。お客様は待ってましたとばかりにテクニカルでフレッシュな演奏に耳を傾け期待どおりという表情を浮かべ圧倒されていました。続いてラフマニノフのプレリュード3曲。これもまた彼の個性的な感性の開花を感じました。なかでも作品32-12は、もっと神秘的に始まるのを予想していましたが、竜巻のように展開され新たなる解釈の発見を覚えました。

本日のプログラムメインともいえるチャイコフスキーの「くるみ割り人形」。プレトニョフによりソロように編曲された大変難易度の高い曲。連弾や2台ピアノでもかなりの技術が要しますが、さらに輪をかけた超絶技巧を要します。しかし、テクニックの完成された彼によって難なく弾きこなされ、私たちをお菓子の国へご招待してくれ妖精達の踊りをお楽しみくださいといったおとぎの国の別世界に入り込ませてくれました。勿論ブラボー!グラボー!と彼方此方から。

アンコールでは、満席の大拍手に応え2曲演奏。圧巻という言葉に尽きる素晴らしい演奏と共に幕となりました。

 

サイン会では、若々しいく初々しいシシキンを一目近くで見たいと、沢山のお客様でいっぱいに!記念に写真におさめるお客様も大変多かったのが印象的でした。一年二年した先には、更なる進化を遂げたシシキンの名演を聴くことが出来ることでしょう。有難うございました。

〜 プログラム 〜

ショパン
マズルカ 変ロ長調 作品17-1
マズルカ イ短調 作品17-4
マズルカ ニ長調 作品33-2
ワルツ ホ短調 遺作
ワルツ 変ニ長調 作品64-1「小犬」
エチュード ヘ短調 作品25-2
エチュード ホ短調 作品25-5
エチュード ロ短調 作品25-10
エチュード 嬰ハ短調 作品10-4
ノクターン 変ホ長調 作品9-2
ノクターン ロ長調 作品9-3
ポロネーズ 変イ長調 作品53「英雄」

リスト
パガニーニ大練習曲より「ラ・カンパネラ」
2つの演奏会用練習曲より「小人の踊り」

ラフマニノフ
前奏曲 嬰ト短調 作品32-12
前奏曲 ト短調 作品23-5
前奏曲 ト長調 作品32-5

チャイコフスキー=プレトニョフ編曲
演奏会用組曲「くるみ割り人形」
1.行進曲
2.金平糖の精の踊り
3.タランテラ
4.間奏曲
5.トレパーク(ロシアの踊り
6.中国の踊り
7.アンダンテ・マエストーソ

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