江尻南美ピアノリサイタル開催レポート

カワイコンサート NO.2100
江尻南美ピアノリサイタル開催レポート
2008年9月5日(金) 18：30開演（18：00開場）
会場：宇都宮市文化会館小ホール（栃木県）

　

今回のカワイコンサートは、ピアニストの江尻南美さんをお呼びして、宇都宮市文化会館小ホールにて開催しました。開場前からお客様の長蛇の列が入り口に出来るほどでした。また、県外から江尻さんのファンの方が、コンサートにお見えになるほどで、期待の高さを物語っていました。

今回江尻さんが演奏された曲は、ベートヴェン・リスト・ショパン・ラヴェルと、幅広い時代構成になっており江尻さんのレパートリーの広さを垣間みることができる選曲でした。

澄んだ青空を思わせるようなブルーのドレスに身を包んだ江尻さんは、その姿からは想像できないとてもパワフルな音を出されていました。もちろん、ブルーのドレスのようなとても女性らしい繊細で澄んだ音も出されていて、実際に音は目に見えたり触ったりは出来ませんが、身体全体で音を感じ取れるようなそんな体験を、聴衆の方々もしたのではないでしょうか。

特に、後半に演奏されたラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」とショパンの「幻想即興曲」は、２種類の音の対比をとても体感出来たと思います。残念ながら今回は小ホ－ルでの演奏でしたが、是非大ホールで聴いてみたい演奏でした。

終演後は、ロビーにてＣＤの販売とサイン会が行われましたが、ＣＤも好評で沢山のお客様に手に取っていただきました。またサイン会も、クラシックのコンサートで演奏者の方と交流を持てることはなかなかないので、江尻さん共々、お客様も時間の許す限り楽しまれていました。

そんな皆様のお帰りの際のとても幸せそうなお顔と、「とても素晴らしい演奏でした」との感想が忘れられない、素敵なコンサートでした。

～当日のプログラム～
ベートーヴェン
ソナタ　第30番　ホ長調　作品109
リスト
歌劇「ドン=ジョヴァンニ」の回想
愛の夢　第3番　変イ長調
リゴレット・パラフレーズ
ラヴェル
亡き王女のためのパヴァーヌ
ショパン
幻想即興曲　嬰ハ短調　作品66
スケルツォ　第2番　変ロ短調　作品31