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カワイコンサート NO.2095
ドミトリー・シシキン ピアノリサイタル開催レポート
2008年6月20日(金) 19:00開演(18:30開場)
会場:京都府立府民ホール アルティ(京都府)

ドミトリー・シシキンは1992年生まれの16歳。既に数多くのコンクールで優秀な成績を収め、世界各国で演奏活動を積極的に行なっています。3歳ではじめてのリサイタルを開いたというこの“天才少年”のリサイタルを聞きました。

前半は、ショパンのマズルカ、ワルツ、エチュード、ノクターン、ポロネーズの計12曲を演奏。後半は、リストのパガニーニ大練習曲より「ラ・カンパネラ」、二つの演奏会用練習曲より「小人の踊り」、そしてラフマニノフの前奏曲から3曲、最後にチャイコフスキー/プレトニョフ編の演奏会用組曲「くるみ割り人形」が演奏されました。

ステージ上に現れたのは華奢な体つきの内気そうな姿の少年。しかし最初のマズルカが始まった途端、もう自然に彼の音楽の中に取り込まれてしまいました。楽器を操る術を完全に得ているという印象。しなやかな演奏でした。

個人的には前半のショパンの演奏が良かったと思いました。特に少し翳りのある個所の音色や粒だちが何とも魅力的でした。でもそれが決して暗い感じではなく、繊細でデリケートな等身大の16歳が弾くショパンだから本当に心地よいのだろうと思いました。

後半は、ある意味若々しい演奏で、曲によっては少し健康的過ぎる気もしましたが、かえってそれが新鮮にも感じました。後半のプログラムを聴き終えて、このピアニストは自分を良く見せようとか、演出しようという人ではないのであろうという気が致しました。内面的なものの方がずっと心に残りますし、素直に嬉しいです。この美しく爽やかな若きピアニストの演奏に満員の客席からは惜しみない拍手が送られました。是非また聴きたいと思いました。

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