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カワイコンサート NO.2113
今川裕代ピアノリサイタル開催レポート
2008年10月30日(木) 19:00開演(18:30開場)
主催:(株)河合楽器製作所
会場:ハーモニーホールふくい 小ホール(福井県)
今回のカワイコンサートは、ピアニストの今川裕代さんをお招きして10月30日にハーモニーホールふくい小ホールにて開催されました。本県出身のピアニストということもあり、聴衆は所縁の方々も多く、会場はとてもあたたかい雰囲気で包まれていました。≪出会い≫
ホールに入ってこられた今川さんは、周りにパッとお花が咲いたようなもうとてもお美しい、そしてとても華奢な女性でした。しかしこのようにお人形のように美しくて華奢な女性から強靭な男性のような力強い音や天真爛漫な子どものような音、また全身を包み込むような柔らかい毛布のような音や大自然のような壮大な音など彩とりどりの音が出てくることは後になって分かることでした。
≪リハーサル≫
最初ステージ中央に置かれていたピアノを、ピアノ担当者がステージ床板やホールの共鳴を考慮し50センチほど奥にずらしただけで、音の響き方翔び方が変わりました。今川さんも「下からも音が響き上がってくる」と喜ばれ、音の行き先を見つめたり気になる箇所を弾き比べられたりするなどし、更にピアニストとホールとピアノの話し合いが続きました。
≪本番≫〜当日のプログラム〜
モーツァルト
ソナタ 第11番 イ長調 KV.331「トルコ行進曲付き」
ドビュッシー
映像第1集 水に映る影/ラモーを讃えて/動き
喜びの島
ショパン
ポロネーズ イ長調 op.40-1「軍隊」
ポロネーズ 変イ長調 op.61「幻想ポロネーズ」
ポロネーズ 変イ長調 op.53「英雄」「トルコ行進曲」はよくCDで聴いているものにはない装飾フレーズが入っていて小粋な感じがしました。「ラモーを讃えて」は、落ち着いた含みのある音から時々出てくる明るい響きになった時の開放感が心地よかったです。「動き」は、右手と左手の二大主役のミュージカルを見ているよう.鍵盤上のステージを行き交う二大主役が、醸し出される音に合わせて動いているかとみまちがうほど。プラスティクアニメを見ているようで大変おもしろかったです。そして「英雄」は、華やかでキラキラした音、中間部の左手ユニゾンの大勢の人が押し寄せてくるかのような大迫力の音圧、その後の憂いのあるせつない音。ただでさえカッコいい曲は、今川さんのマジックで更にカッコいいカッキーン!!と胸のすくような曲に。個人的に今まで聞いた中で最高の演奏でした!
≪バックステージ≫
ホールは今川さんの音楽でいっぱいになり、お客さんの顔も満足感で笑顔にあふれていました。引き上げてくる今川さんはとても謙虚。出る前は宝塚の男役のようにぐっと椅子に腰掛け集中してそれから颯爽と出て行く・・・。その姿に、今川裕代という人の音楽はもちろんですが、いろんな表情にもすっかり魅せられ、すっかりファンになってしまったスタッフ一同でした。
(レポート:福井事務所 T.)
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