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カワイコンサート NO.2087
山岸ルツ子ピアノリサイタル開催レポート
2008年5月31日(土) 18:00開演(17:30開場)
会場:しずぎんホール ユーフォニア(静岡県)
コンサートは5月31日、しずぎんホール ユーフォニアにて行われました。前半のプログラムはスカルラッティのソナタから始まりました。最初の曲にふさわしく、ピアノの音、響きを確かめながらの軽やかな演奏でした。
スカルラッティのソナタk87、k386を弾き終えマイクを持って話された山岸さんのお声は本当にお人柄そのもののように自然で優しく私たちの耳に心地よく響きました。続いてフランスの作曲家ラヴェルの水の戯れ、ドビュッシーの月の光。繊細で、印象派の絵画を見ているかのような演奏に会場が酔いしれました。またお召しになっていたドレスが演奏された曲にぴったりで、印象の世界へ私たちを誘っていきました。音を大切に響かせ、その一音たりとも聴いている私たちに届かぬことがないように心を込めて弾かれている様子が伝わってきました。
前半最後は、ストラヴィンスキー、ペトルーシュカ。激しく力強い演奏、人形ペトルーシュカの動きがその演奏からイメージできました。ピアノと山岸さんとが一体となり音楽に乗り移ったかのような圧巻の演奏でした。
後半は全てリスト。華やかな黄色のドレスに着替えられ、曲はラ・カンパネラ、愛の夢、超絶技巧練習曲より第10番、そして最後はスペイン狂詩曲という華やかなプログラムでした。超絶的な技巧は目を見張るばかりでしたが、それだけにとどまらず、作曲家が生涯を投じて生み出した音楽に寄り添い自らを重ねあわせたような演奏は素晴らしくテクニックだけでなく奥の深さを感じました。
割れんばかりの拍手に答え、アンコールとして2曲を演奏してくださいました。
ドビュッシー作曲、リトルネグロ。アブレウ作曲のチコチコノフバです。
9歳の時にコンサートで演奏されたというドビュッシーの「リトル ネグロ」はかわいらしく、童心に返ったような気持ちにさせていただきました。山岸さんのこれからのご活躍が楽しみです。
演奏会終了後ロビーにて、にこやかにサインに応じて下さる山岸さんのお姿がありました。素晴らしいリサイタルありがとうございました。
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