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ニューアーティスト・アフタヌーンコンサート2021
Vol.5 出演:山縣 美季・古海 行子 開催レポート
2021年3月24日(水) 14:00〜15:20(13:20開場)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 今を時めく若手ピアニストによるニューアーティスト・アフタヌーンコンサートの一環として、本日は山縣美季さん・古海行子さんのお二方が、大変聴き応えのあるプログラムを披露されました。山縣さんは現在東京藝術大学の1年生、古海さんは昭和音楽大学大学院の修士1年生でいらっしゃいますが、お二方とも既に数々の国際コンクールや全国コンクールで入賞歴を連ね、将来を期待された気鋭の若手ピアニスです。

 

 前半に登場された山縣さんは、夜想曲・マズルカ・エチュード・バラードと全てショパンの楽曲を並べたプログラムでした。夜想曲やマズルカはショパンの作品の中でも、独特な気品が求められますが、山縣さんは華やかさの中にも芯のある音色で、ショパンの音楽観を体現されていました。続く《エチュード》Op. 10-8と25-6では、技巧的な難所の多いこれら2曲を非常に安定感のある演奏で纏めていました。最後に演奏された《バラード》第4番では、哀愁漂う主題旋律が輪舞しながら変奏されてゆく様を、迫力たっぷりに表現されていました。技巧的な終結部分では、持ち前の卓越した技術で華々しく楽曲を締めくくり、会場からは大きな拍手が贈られました。

 

 後半に登場された古海行子さんは、大変繊細な音色が印象的でした。プログラムはショパンの名曲に、やはりピアノ曲の美しさで知られるスクリャービンとラフマニノフの編曲ものを加えたもので、古海さんの音色に大変合っていました。最初に演奏されたスクリャービンの変イ長調のワルツでは、優雅でミステリアスな楽曲の雰囲気を存分に引き出していらっしゃいました。次に演奏されたのはラフマニノフがメンデルスゾーン《真夏の夜の夢》から抜粋・編曲したスケルッツォ。ラフマニノフの卓越したピアノ技術と原作のジングシュピールのメルヘンチックな世界が混ざり合った、大変興味深い楽曲ですが、古海さんは軽やかに美しく、この楽曲の音楽観を表現されていました。プログラムの終盤は、ショパンのロ長調のノクターンに加え、彼の作品の中でも長大な《幻想曲》ヘ短調でしたが、古海さんのショパンの音色は、先に登場された山縣さんとはまた違うもので、大変細やかな起伏に富んだものでした。その繊細且つ多彩に創り込まれた音色に、会場のお客様も惹き込まれていた様子でした。

 全てのプログラムが終わった後には、今日演奏された2名の若きピアニストに、大きな拍手が湧きました。新年度もまだ芸術には厳しい状況が続きそうではありますが、こうして次々と芽生える若き才能が、大きく花開く場が在り続けることを願います。

(A.T.)

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