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ニューアーティスト・アフタヌーンコンサート2021
Vol.1 出演:今井 理子・黒木 雪音・石田 成香 開催レポート
2021年2月26日(金) 14:00〜16:00(13:20開場)
会場:カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」
2月26日のニューアーティスト・アフタヌーンコンサート2021は、今井理子さんと黒木雪音さんと石田成香さんによるジョイントとなりました。
初めは、今井理子さんによるショパンのノクターン変ニ長調Op.27-2。淡々とたゆたうような低音が印象的な演奏で始まりました。内声を響かせての透明感ある音色が持ち味で、それは次のマズルカニ長調Op.33-3、マズルカロ短調Op.33-4でも際立ち、加えてマズルカのリズムが印象的でした。
続くバラード第4番へ短調Op.52は、丁寧な運びで激情に走りすぎることのなく、繊細な音色を聴かせました。
その静かな熱を内に保ちつつ、エチュードハ短調Op.10-12「革命」へ。若々しく爽快な「革命」、そしてその熱を静かに冷ますかのような、エチュードホ短調Op.25-5。この並びが何とも絶妙ですばらしく、最後の一音までしっかり響かせました。
次は黒木雪音さん。初めは、ベートーヴェンのピアノソナタ第6番ヘ長調Op.10-2。流れよく、緻密な構成力を持った、情熱的な演奏。
続くショパンのノクターンロ長調Op.9-3はテーマをよく浮かび上がらせました。
最後のストラヴィンスキー=アゴスティ「火の鳥」は、彩り豊か。多様な音色を駆使しての「凶暴な踊り」、ひそやかな「子守唄」を挟んでの、「終曲」に向けて一気呵成の疾走。躍動感に満ち、緊張感あるあざやかな演奏となりました。各作曲家によっての音色の違いがよく表されていました。
最後は、石田成香さんのショパン。まずはノクターン嬰ヘ短調Op.48-2。やわらかな音色、抑え気味に始まりますが、次第に歌を盛り上げ、テーマを叙情的に聴かせました。
続くスケルツォ第3番嬰ハ短調Op.39は息深く音を響かせ、高音が美しい、華やかな演奏。
エチュードイ短調Op.25-4では軽快な歌を聴かせます。
最後は、バラード第4番ヘ短調Op.52。本日二度目のこの作品、こちらも叙情豊かに情熱的に。躍動する低音、きらめく高音、ピアノ全体を響かせての演奏となりました。
(Y.A.)
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