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東京藝術大学ランチタイムコンサート2020-2021
<音楽学部1年生によるピアノジョイントリサイタル Vol.3>
出演:齋藤 陽花 & 四宮 伶嗣 & 須藤 帆香 開催レポート
2021年1月26日(火) 12:00〜13:10(11:20開場)
会場:カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」
1月26日の東京藝術大学ランチタイムコンサート2020-2021〈音楽学部1年生によるピアノジョイントリサイタル vol.3〉は、齋藤陽花さんと四宮伶嗣さんと須藤帆香さんによるジョイントとなりました。齋藤陽花さんによるリストの「2つの伝説」S.175。1「小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ」は、小鳥のさえずりが際立って軽やか、美しく歌う響きが印象的。それを縫っての滔々と響く左手の声が豊かに紡がれます。2「波を渡るパオラの聖フランチェスコ」は、細かなパッセージと長く響く音とのバランスが絶妙。高揚しての音色が立ち、波が迫る様子を響かせ聴かせました。
次は四宮伶嗣さんによるショパン。ノクターン変ホ長調Op.55-2。息遣い深く、メロディーを浮かび上がらせます。続くマズルカイ短調Op.59-1はマズルカのリズム際立たせ、叙情豊かに。バラード第4番ヘ短調Op.52は、淡々と、しかし中間部は激しく情熱をぶつけつつ推進力を持っての演奏。静止部の内声はあくまで美しく響かせ、叙情豊かにピアノをよく響かせました。
最後は須藤帆香さん。ラフマニノフのエチュード「音の絵」変ホ短調Op.39-5とリラの花Op.21-5は、線を捉えての演奏。低音の響きに頼りすぎず落ちついたバランスを保ち、和声を美しく聴かせました。一転、音圧の魅力で迫ったのが、ラヴェル「ラ・ヴァルス」。抑えた冒頭、次第に浮き上がる内声、難なく聴かせるグリッサンド等、しっかりしたリズムに支えられての熱演。全体のバランスが秀逸、息もつかせぬ圧巻の高速「ラ・ヴァルス」で掉尾を飾りました。
(Y.A.)
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