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東京藝術大学ランチタイムコンサート2020-2021
<音楽学部1年生によるピアノジョイントリサイタル Vol.2>
出演:浦野 未友花 & 柏木 千裕 & 後藤 雄也 開催レポート
2021年1月13日(水) 12:00〜13:10(11:20開場)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 新年の幕開けに、東京藝術大学学部1年生によるコンサートシリーズの第2回目が開催されました。

 浦野未友花さんは、まずバッハの《トッカータ》ハ短調の演奏です。即興性が際立ち溌剌とした導入部やコーダに対し、フーガ部分では声部が端正に扱われ、全体のドラマティックな構成がいきいきと聞こえました。続くバルトーク「戸外にて」では、特有の律動の波を乗りこなしながら、民謡や民族楽器の音色を巧みに再現されていきました。

 柏木千裕さんは、ショパン《ピアノ・ソナタ》第2番「葬送」で、確固としたソナタ形式の枠組みを築いた上にショパン独自のピアニズムを実現させていました。何よりピアニストであるショパンの書く音楽は、特に指や身体の作法が表現の上で物を言いますが、柏木さんは鍛錬されたテクニックによってイメージを鮮明に形にしていました。

 後藤雄也さんは、プロコフィエフ《ピアノ・ソナタ》第7番「戦争ソナタ」を、圧倒的な集中力で、楽曲に備わるエネルギーを存分に発揮させていました。夢中で弾き込まれる一方で、理性や知性の働きによって音楽の原理を見極められていることに裏付けられて、いっそう説得力のある演奏を聞かせてくださいました。

 万全の感染症対策のもと無事に終演した本公演。休憩時間には、客席で出演者の同級生と見受けられるお客様たちが曲や演奏について意見を交わす場面も見られました。弾く人、聴く人、そしてサポートするスタッフの方々の全員が居てこそ完成する演奏会のあり方を改めて感じさせられました。

(M.S.)

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