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ニュー・アーティスト ランチタイムコンサート2020 in 表参道
石田 成香 & 伊藤 順一 & 竹田 理琴乃
ピアノ・ジョイントリサイタル 開催レポート
2020年9月11日(金) 12:00開演(11:20開場) 14:20終演予定
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」
使用ピアノ:カワイフルコンサートピアノ SK-EX

 今回が「ニュー・アーティストコンサートシリーズ」の最終回となりました。完売御礼となった本日も客席は前列から埋まっており、集中して聴きたいという期待感が感じられます。ご出演の皆さんにとっても久しぶりの光景であったかもしれません。

 お一人目の石田成香さんの緻密な音楽創りは、パウゼのまとまりのよい音響空間によって存分に堪能することができます。選曲はショパンから特徴的な2曲で、舞踊の各ステップを手の内に入れた≪4つのマズルカ≫作品17、高度なハーフタッチを利かせた≪ピアノソナタ≫第2番「葬送」、どちらもテクニック的に各々の特徴を誠実に捉えた上で、共通するショパン像を感じさせられました。

 続いて伊藤順一さんは第4回「日本ショパンピアノコンクール」覇者で、大きな拍手に応えるように、ベートーヴェン≪ピアノ・ソナタ≫第8番「悲愴」からGraveの響きを効かせます。続いてショパンから≪ノクターン≫作品62-1、≪エチュード≫作品25-5、≪ロンド≫作品16と、冒頭から聴き手を引きつける弾き振りで、音楽の構成とご自身の特性を巧みに掛け合わせたプログラムでした。伊藤さんご出演の「ショパンフェスティバル」は2021年に延期予定のようです。

 最後に竹田理琴乃さんは、華やかさと上品さを両立した演奏です。オールショパンプログラムで、≪前奏曲≫作品45、≪ピアノ・ソナタ≫第2番「葬送」、≪華麗なる変奏曲≫作品12。半音階や豊富な装飾音、転調で現される煌びやかな音色を展開した後に、端正に収める所作が心地良く聞こえます。安定感のあるテクニックに裏付けられて、ショパン特有の即興性と気品を味わうことができました。

 本シリーズはお楽しみいただけましたでしょうか。パウゼではこの他にも多様なコンサートが開催されており、また同じお名前をお見かけする機会があるかもしれません。もしお気に入りの演奏者を発見されたら、円熟の過程を追いかけてみてはいかがでしょうか。

(M.S.)

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