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ニュー・アーティスト ランチタイムコンサート2020 in 表参道
古海 行子 & 中村 優似 & 黒木 雪音
ピアノ・ジョイントリサイタル 開催レポート
2020年9月4日(金) 12:00開演(11:20開場) 14:20終演予定
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」
使用ピアノ:カワイフルコンサートピアノ SK-EX

 8月から再開した「ニュー・アーティストコンサートシリーズ」も終盤となりました。今回は同じキャンパスで学んできた同門の3名のピアニストが登場しましたが、演奏は三者三様です。

 たくさんのお客様を前に、まずは古海行子(ふるみ やすこ)さんのご登場で、ベートーヴェン≪ピアノ・ソナタ≫第7番です。この曲はピアノ学習者にはソナタ形式の教材としてもお馴染みですが、古海さんの演奏からは多彩な霊感を聴き取ることができます。続いて器楽的なソナタと対照的に、歌詞のない歌≪ヴォカリーズ≫(コチシュ編)、そしてゆるやかな形式のショパン≪舟歌≫。交響的な響きや歌の叙情性、ピアノ特有の音の伸びまで、形式感や幅広い音色が巧みに弾き分けられた演奏でした。

 中村優似(なかむら ゆい)さんは、短調と長調を交互に配置したプログラム構成。モーツァルトの未完の作品≪幻想曲 ニ短調≫は、慎重な指運びでありながら、調性感の移ろいを生かした気ままな雰囲気に乗せられます。続いてショパンの≪エチュード へ短調≫作品10-8、≪ノクターン ハ短調≫作品48-1、そして煌びやかな技巧を次々とお披露目するような≪華麗なる変奏曲≫。対して最後は、一貫した流れを持つ壮大なシマノフスキ≪変奏曲 変ロ短調≫を、明朗な最終変奏まで見事に弾き上げました。

 最後は、明るい笑顔でお辞儀された黒木雪音(くろき ゆきね)さん。まず自己紹介のようなベートーヴェンの≪ロンド ハ長調≫作品51-1の後は、リスト≪超絶技巧練習曲≫より、第1番、第10番で、一気に会場を魅了します。続いてショパンは≪ノクターン ロ長調≫作品32-1、≪バラード≫第3番と、緩急を利かせた演出で注意を絶えさせません。カプースチンの二曲は、集中が高まりながらもアンコールのように開放的に。ご自身の身体の働きを自覚的に楽しまれた小気味良い演奏に、大きな拍手が上がりました。

(M.S.)

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