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【6月10日 振替公演】
坂口 由侑 ピアノリサイタル 開催レポート
《 桐朋学園 表参道 サロンコンサートシリーズ Vol.47 》
2020年
9月17日(木) 開場17:50 開演18:30
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 

 桐朋学園大学の優秀な学生によるサロンコンサートシリーズが47回目を迎えました。今回は、同大学音楽学部1年に特待生として在学中の坂口由侑(ゆう)さんのピアノ・リサイタルです。

 坂口さんは2001年生まれ。千葉県出身。同大学付属子供のための音楽教室を経て桐朋女子高校(共学)を卒業しました。昨年のサントリーホール チェンバーミュージックガーデン2019“服部百音の室内楽”に出演し、ヴァイオリニストの服部百音、チェリストの奥泉貴圭の両氏とピアノ三重奏を共演しています。

 坂口さんの最初の曲目は、J.S.バッハ「トッカータ ハ短調 BWV911」です。バッハがチェンバロのために書いたこの作品を、坂口さんは軽やかに弾き進め、アダージョの部分ではゆったりと落ち着いて、フーガに入ると冷静に各声部をきっちりと弾きながらも次第に昂揚していき、聴く者を惹き付けました。全体として端整なバロック音楽だったと言えるでしょう。

 2曲目はブラームスの「ピアノ・ソナタ 第1番 ハ長調 Op.1」です。ブラームスの重厚な和音を分厚い響きで豊かに奏でます。対して静かなところでは非常にきれいな音を響かせて、心に染みる音楽を奏でます。速いテンポの部分、激しく和音を奏でる部分、ロマンティックに奏する部分、力強さを強調するところなど、確かなテクニックで弾き分けて、聴衆を魅了しました。

 休憩を挟んで3曲目は、リストの「歌劇『ファウスト』のワルツ(グノー)S.407 R.166」です。原曲のグノーのワルツの美しさを存分に聴かせながら、リストの編曲の華やかさを見事に表現し、聴き手を楽しませてくれました。確かなテクニック、音のきれいさ、表現力の豊かさに、大きな拍手が贈られました。

 アンコールにスクリャービンの「2つの左手のための小品Op.9」から『第1番 前奏曲 嬰ハ短調』と、ショパン「エチュード 変ト長調 Op.10-5『黒鍵』」を演奏して幕を閉じました。

(K.Y.)

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