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永井 晶人 & 永井 希望 & 西川 響貴 ランチタイムコンサート
開催レポート
東京藝術大学 ランチタイムコンサート2019・2020 in 表参道
<音楽学部1年生によるピアノジョイントリサイタル Vol.6>
2020年1月24日(金) 11:30開場 12:00開演(13:00頃終演予定)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 

 

 1月24日の東京藝術大学音楽学部1年生によるランチタイムコンサートは永井晶人さん、永井希望さん、西川響貴さんのご登場でした。

 まず演奏されたのは永井晶人さん。短調で始まり、転調したニ長調の旋律が愛らしい、モーツァルト《幻想曲 ニ短調 K.397》、続いてリスト《バラード第2番 ロ短調S.171》を披露されました。リストのバラードでは、低音部のうねりの中響く力強い旋律、右手左手が寄り添うように奏でる甘い歌などのドラマティックで華やかな展開を、音色で緊張感をコントロールしながら表現されました。

 次の永井希望さんはモーツァルト《ピアノソナタ 第12番 へ長調K332》を演奏されました。音楽を心で聴いて欲しい、無限の可能性から一面を切り取って視野を狭めたくないという思いからあえて曲の解説を掲載しなかったという希望さん。高い集中力で優美で繊細なソナタを紡ぐ、一音一音への強いこだわりが感じられました。 

 最後に演奏されたのは西川響貴さん。プロコフィエフの円熟期の作品「戦争ソナタ」と呼ばれるピアノソナタ第6番から8番のうち《ピアノソナタ 第7番 変ロ長調Op.83》を選曲されました。プロコフィエフらしい野生的かつまっすぐで純朴な音で聴き手を惹きつけ、深く奥行きのある叙情的な第2楽章、リズミカルで高揚感に溢れ、ホール空間一杯に音を放った第3楽章を弾ききり、密度の濃い演奏が印象的でした。

 最後のトークでは3人それぞれの音楽に対する向き合い方が垣間見え、これから大学生活や人生を通して何を考え、それがどのように演奏に反映されていくのか今後も注目です。若きピアニストたちの益々のご活躍が楽しみです。

(W.T.)

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