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淺香 みのり & 高野 泰輔 ピアノジョイントリサイタル 開催レポート
《 東京藝術大学 表参道 フレッシュコンサート Vol.55 》
2019年12月20日(金) 18:30開場 19:00開演
会場:
カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

 

 

 

 

 東京藝術大学出身の若手ピアニストによる公演シリーズ『フレッシュコンサート』。年内最後の出演者は同大修士課程を修了した淺香みのりさんと、高野泰輔さんです。各人ともに珍しい作曲家によるプログラムを披露しました。

 前半は、現在フィンランドのシベリウス音楽院修士課程に学ぶ淺香さんのリサイタルです。プログラムは、留学先であるフィンランドの作曲家によるもので固められています。1曲目のシベリウス《フィンランディア》は、作曲家自身が編曲したピアノ独奏版で。風土、民衆の熱を表したダイナミックな演奏です。続くマデトヤ(1887?1947)はシベリウスに作曲を師事し、指揮者や評論家としても活動した作曲家。《死の庭園》は、内戦で犠牲になった兄を追悼しており、澄んだ音色で詩情に満ちた演奏を聴かせます。最後はあらゆるジャンルで作品を遺したラウタヴァーラ(1928?2016)の、ソナタの第1番《キリストと漁夫》と、第2番《火の説法》。クラスター奏法による不協の重なりが生む不思議な透明感や、異なるリズムの組み合わせなど、さまざまな要素で独特な雰囲気を味わえました。

 後半は高野さんによる演奏です。藝大修士課程を修了され、現在は指導にも注力されてます。プログラムはアルメニアの作曲家、アブラミャン(1923?1986)の《24の前奏曲》を抜粋したもの。自国の伝承音楽の研究家でもあったことから、随所に民族調の旋律が反映されていたり、ジャズなど多様なスタイルが詰め込まれた作品です。型にはまらない作品を、自由な演奏で楽しませてくれました。

 アンコールは、チャイコフスキー《くるみ割り人形》より〈行進曲〉〈トレパック〉を連弾で。クリスマスシーズンに合わせた、華やかな締めくくりとなりました。

(R.K.)

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