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ピアニスト 田崎悦子 Joy of 室内楽シリーズ Vol.13 開催レポート
(Chamber music series Vol.13)
〜日本を代表するアーティストとヤング・アーティストのコラボレーション〜
公開リハーサルよりコンサートまで
プログラム・ディレクター:田崎 悦子
ゲスト・アーティスト:ヴァイオリン 藤原 浜雄
出演:
田崎 悦子(ピアノ)、藤原浜雄(ヴァイオリン)
ヤングアーティスト:
土岐祐奈(ヴァイオリン)、田原綾子(ヴィオラ)、
矢部優典(チェロ)、藤川天耀(ピアノ)
コンサート
2019年11月1日(金)19: 00 開演(18:30開場)
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

 

公開リハーサルの様子

 

 

 田崎悦子さんをプロデューサーに迎え、毎回好評を博している「Joy of 室内楽シリーズ」の第13回目が行われました。一流のアーティストが生徒と一緒に演奏することが目的とされたこの演奏会は、音楽家の理想的な教授を目の当たりにできる貴重な機会となりました。

 まずは今回のゲスト・アーティストである藤原浜雄さんのヴァイオリンと、矢部優典さんのチェロ、藤川天耀さんのピアノによるベートーヴェン《ピアノ三重奏「仕立て屋カカドゥ」の主題による変奏曲とロンド Op.121a》が息の合った演奏で会場を魅了しました。互いの音を主張しながらも伸びやかに音楽を紡ぐヤング・アーティストを支える藤原さんの暖かい音色が印象的でした。

 続いて、ヴァイオリンのフラジオレットやピアノの和音の跳躍といった超絶技巧が散りばめられたバルトーク《ヴァイオリンソナタ第2番 Sz. 76》の田崎さんと藤原さんによる典雅な演奏が繰り広げられました。混沌とした作風の中にもバルトーク特有の自然の音と繊細な心を描き出し、作曲家のキャラクターを具象化する妙技に聴衆は圧倒されました。

 最後は、ドヴォルザーク《ピアノ五重奏曲 イ長調 Op.81》が演奏されました。田崎さんと藤原さんに加えてヴァイオリンに土岐祐奈さん、ヴィオラに田原綾子さん、チェロに矢部さんが創出したそれぞれの楽器による対話と融合は、この作品の深みと立体感を演出しました。丹念かつ鋭敏なタッチが奏でる優しい田崎さんのピアノの音色は、三人のヤング・アーティスト達の自信を開花させ、情熱的で躍動感の溢れる演奏へと結実させました。田崎さんと藤原さんとの共演を通して成長していく若手演奏家の姿を見ることができました。

(M.S)

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