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今田 篤・兼重 稔宏 ピアノデュオ・リサイタル 開催レポート
“スパイシーな二人がライプツィヒより到来”
2019年9月5日(木) 19:00開演 18:30開場
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 

 高校時代からの先輩後輩である、今田篤さんと兼重稔宏さんによるデュオコンサートが開催されました。現在今田さんはメンデルスゾーン音楽演劇大学に在籍、兼重さんは同大およびゲヴァントハウスオーケストラアカデミーで講師を務めていらっしゃいます。ソロを一切挟まず、連弾と2台ピアノのための作品によるフルプログラム。ふたりの拠点である、ライプツィヒと関係の深い作曲家が遺した4曲を取り上げました。

 まずは連弾で、J.S.バッハ=クルタークの〈いざ来ませ、異邦人の救い主よ〉〈主キリスト、神の独り子〉。原曲のように、清らかで慈愛に満ちたバッハを聴かせます。

 続くモシェレス〈ヘンデルへのオマージュ〉も、なかなか実演に接することのできない2台ピアノの隠れた名曲です。技巧的なパッセージも多いなか、推進力を保ったままエネルギッシュに駆け抜けます。

 オルガンの練習用楽器である“ペダルピアノ”のために書かれた、シューマン《カノン形式による6つの練習曲》は、ドビュッシーが書き改めた2台ピアノ版で。原曲におけるペダル鍵盤のバスがハーモニーを充実させたように、2台による演奏は深い音でより重層的な響きを与えます。

 締めくくりは、ブラームス《2台ピアノのためのソナタ》。迫力があり、とてもドイツ的なブラームス。重厚で情熱的な演奏からは、本人たちの充実が伝わるものでした。

 以前より共演の機会は数多くあったものの、本格的な“デュオコンサート”今回が初だったというふたり。2台ピアノや連弾のみで構成される公演は多くありませんが、ひとつの楽器を異なる観点から楽しめる演奏会となりました。アンコールは連弾で、ブラームスの《16のワルツ》より第15番でした。

(R.K.)

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