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日本ショパン協会 第288回例会
島貫 愛 ピアノリサイタル 開催レポート
2019年6月28日(金)開演 18:30 (開場 18:00)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 

 

 若手ピアニスト、島貫愛さんのリサイタルが開催されました。桐朋学園大学・同大研究科を卒業後、ハンガリー・ドイツへ留学。リスト音楽院ではハンガリー音楽の研究と並行し、非常勤講師を務めた経験をお持ちです。プログラムのテーマは、舞曲とファンタジー。互いに尊敬し合ったショパンとリスト、そして民族音楽を共に研究したコダーイとバルトークの4名による作品を披露しました。

 まずは、ショパンの《4つのマズルカOp.24》。民族的な要素が醸し出す哀愁に、深みが加わった演奏です。7つの舞踊が織り込まれたバルトーク〈ルーマニア民俗舞曲〉は、後半にかけ勢いを増しながら華やかに弾ききります。再びのショパンは《3つのマズルカOp.50》で、第3曲において「ショパンの心を表したかのような霊感あふれる曲」という奏者の言葉通り、幻想的に。前半最後はコダーイ〈マロシュセーク舞曲〉。4つの民族舞曲が素材となっており、独特ながらもどこか親しみやすさを覚える作品でした。

 後半の始まりは、リスト〈マズルカ・ブリランテ〉から。前半で堪能したショパンのマズルカとは異なる雰囲気で、作曲家特有の華やかさに引き込まれます。続いてショパンは2作品、メロディーの対比が美しい〈ポロネーズ第1番〉と、神秘的な〈幻想ポロネーズ〉。そして締めくくりは、リスト《巡礼の年第2年「イタリア」》より〈ダンテを読んで〉。呻くようなテーマに始まり、地獄から天国へと導くような壮大な物語を表現されました。

 アンコールは平井康三郎〈幻想曲さくらさくら〉と、ショパンの〈革命〉の2曲でした。昨年より日本で本格的に活動をスタートさせた島貫さん。演奏のほか、レッスン、ハンガリー音楽を題材とした講座なども開催されています。今後のご活躍も楽しみです。

(R.K.)

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