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波田 紗也歌 & 古川 佳奈 ランチタイムコンサート 開催レポート
東京藝術大学ランチタイムコンサート2019 in 表参道
<音楽学部1年生によるピアノジョイントリサイタル vol.10>
2019年2月27日(水) 12:00〜12:45(11:30開場)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 

 

 前半は波田さんの透き通った音が水の色合いや勢いを見事に表現していたリスト《巡礼の年 第3年より第3曲「エステ荘の噴水」S.163》の演奏で始まりました。続いてリスト《4つの忘れられたワルツ 第1番 S.215》では「記憶のかけらが空から降ってきて」といった演奏者の解釈が言い得て妙な世界が広がり、最後の音は空に消えていくようでした。ワーグナー=リスト《イゾルデの愛の死 S.447》のクライマックスである三段譜で書かれた和音連打では、波田さんのほとばしる情熱と卓越したスキルによって会場を感動の渦に巻き込みました。

 次は古川さんによってJ.S.バッハ《フランス風序曲 ロ短調 BWV831》が演奏されました。最初の音を鳴らすまでの瞑想とも言える「間」によって高められた演奏者の集中力は、一塵の濁りもない音楽だけの純粋な空間を創出しました。この作品の要である長大な「Overture」ではチェンバロを思わせる装飾とアルペジオそして歯切れ良い付点に歯車が噛み合っていくような心地よさを感じました。古川さんが紡ぐ淀みない音楽は、自由な様式を鍵盤楽曲に取り入れたバッハの意図を反映しているように思いました。

 アンコールは連弾でドビュッシー《小組曲》より第2曲「行列」と第3曲「バレエ」が演奏され、華やかに幕を閉じました。

(M.S.)

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