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齋藤 寧樹 & 佐伯 日菜子 ランチタイムコンサート 開催レポート
東京藝術大学ランチタイムコンサート2019 in 表参道
<音楽学部1年生によるピアノジョイントリサイタル vol.6>
2019年1月30日(水) 12:00〜12:45(11:30開場)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 

 

 1月30日の東京藝術大学ランチタイムコンサート2019 in 表参道〈音楽学部1年生によるピアノジョイントリサイタル vol.6〉は、齋藤寧樹さんと佐伯日菜子さんのご出演でした。

 まず演奏されたのは齋藤さん。ショパンのピアノ曲を代表するジャンルであるバラードから、《バラード第2番へ長調Op.38》と《バラード第3番変イ長調 Op.47》を披露されました。第2番は牧歌的なAndantinoと激しく劇的なPresto con fuocoが交互に現れ、その対比が特徴的な曲で、Andantinoではひっそりと佇むような雰囲気、Prestoでは上下から迫り来る音型を活かし嵐のようなうねりを作り出し、徹底した表現の統一を図っている様子が印象的でした。第3番では、穏やかな冒頭の後に現れる舞曲風の主題から軽やかな足のステップが想起され、サロン的な音楽が感じ取れました。第2番と第3番を対比して、穏やかな部分において異なった雰囲気を作り出す齋藤さんの演奏では、堅実で丁寧な音楽作りがなされていました。

 つづく佐伯さんはプーランク作曲《ナゼルの夜会》を演奏されました。この曲は、夜会でピアノに集まった友人の「肖像」が描写され、時に皮肉的に描かれているという趣向が凝らされた作品です。「どんな人物がどんな表情で何をしているのかを考えて作品を読み上げていく過程がおもしろかった」と佐伯さんがお話されたように、一曲の中で目まぐるしく表情が変わったり、細く繊細な様子が描き出されたりと、表現豊か。テンポや強弱、打鍵の仕方による音楽表現に加え、音の深みをコントロールされ、プーランクの洒落た和音を最大限に活かされていました。表現の幅の広さに圧倒されました。

 アンコールはモシュコフスキー作曲の連弾曲《新スペイン舞曲Op.65》より第1番、第2番。佐伯さんの創り出す大きな流れに齋藤さんが色を差し込むような演奏でした。これからの、お二人のますますのご活躍が楽しみです。

(W.T)

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