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足立 真由 & 新井 瑛久 ランチタイムコンサート 開催レポート
東京藝術大学ランチタイムコンサート2018 in 表参道
<音楽学部1年生によるピアノジョイントリサイタル vol.1>
2018年11月21日(水) 12:00〜12:45(11:30開場)
会場:カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」
11月21日の東京藝術大学ランチタイムコンサート2018 in 表参道〈音楽学部1年生によるピアノジョイントリサイタル vol.1〉は、足立真由さんと新井瑛久さんの出演となりまし た。プログラムは共にショパン、後期の作品が並べられました。
まずは足立さんのワルツ第8番変イ長調Op.64-3。冒頭から柔らかくまろやかな音を紡いでいきます。きらびやかな響きと軽やかなリズムの内にも内省的なものも溢れる、表情豊かなワルツ。語りかけるような演奏が印象的でした。
次はポロネーズ第7番変イ長調Op.61「幻想ポロネーズ」。ショパンが大好きでどうしてもこの作品を弾きたかったと後に語った足立さんの熱意が表れた演奏でした。一音一音を丁寧に、そして主題をたっぷりと。華やかな展開部は愛おしむように、クライマックスまで堂々とそして繊細に弾ききりました。
次は新井さんのピアノソナタ第3番ロ短調Op.58より第1、3、4楽章。第1楽章、落ちついた音で力強く音を鳴らす印象。決して先を急ぐのではなく、高音から低音までたっぷりと楽器を響かせていきます。緩徐楽章となる第3楽章ではたゆたうように。ゆったりとした人柄が垣間見えるかのよう。美しい幻想の世界へ誘いました。そして第4楽章、一転して情熱的に推進力を持っての演奏。間断なく続く右手のパッセージも始終美しく、それも相まって高揚感たっぷり、フィナーレへとなだれ込みました。
アンコールには、二人で、ショパン唯一の連弾曲である「4手のための変奏曲」を演奏。ショパン前期の作品だけあって明るさと瑞々しさ溢れる連弾作品を、同級生ならではの阿吽の呼吸で弾ききり、熱気のうちにコンサートは締めくくられました。
(K.A)
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