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深川 美奈 ピアノリサイタル 開催レポート
2018年
10月12日(金) 開演19:00 開場18:30
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 

 

 深川美奈さんは演奏活動・指導に加え、マスタークラスなどでは語学力を生かし、ロシア語・英語の通訳を務めるなど多岐にわたり活躍されています。この日のプログラムでは、モーツァルト、ドビュッシー、ワーグナー(リスト編)、プロコフィエフとさまざまな作曲家を取り上げ、多彩に変化する音色を聴かせました。

 まずは、モーツァルトの《ソナタ第14番》。決然とした始まりに、意志の強さを感じさせます。第2楽章では一瞬穏やかになるものの、ドラマティックな世界が広がります。全体的に重くなりすぎず、それでも不安や緊張が込められた演奏です。続くドビュッシー《ベルガマスク組曲》は煌びやかさを控えた、味わい深い音色で。デリケートな表情を、透き通る響きで描きあげました。

 後半は重厚な2作品。ワーグナー=リスト〈イゾルデの愛の死〉では、鮮やかに浮かぶ華麗なメロディーで、終幕のクライマックスを表現されました。最後はプロコフィエフ《ロメオとジュリエット》より8曲の抜粋(〈民衆の踊り〉〈百合の花を手にした娘たちの踊り〉を除く)。複雑な心情を映し出す音を追求し、その丹念な演奏は心に残るものでした。

 深川さんは「今日のプログラムはしんみり、切なく静かに終わる作品でまとめました。でも、コンサートは華やかに終わりたいという方のために!」と話し、アンコールにプロコフィエフ《3つのオレンジへの恋》より〈行進曲〉を披露。演奏後には来場者からの花束を受け取り、2度目のアンコール。「やっぱり最後はしんみり……」とひと言、締めくくりにはモーツァルト=リスト〈アヴェ・ヴェルム・コルプス〉を演奏されました。

(R.K.)

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