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川上 夢呼ランチタイムコンサート 開催レポート
東京藝術大学ランチタイムコンサート2018 in 表参道
<大学院音楽研究科修士課程1年生によるピアノリサイタル vol.3>
2018年6月20日(水) 12:00〜12:45(11:30開場)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

  

 今年度の「東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程1年生によるピアノリサイタル」は全14回ですが、その第3回目が行われました。出演は、岡山県倉敷市出身の川上夢呼(ゆめこ)さん。幼少期からピアノや歌、作曲に親しまれたそうで、学部生の頃には既に室内楽や歌曲、舞台作品におけるピアノ演奏などの分野で活動され、自主公演もなさっているということです。

 最初に演奏したのは、J.S.バッハ「平均律クラヴィーア曲集 第2巻」より『第9番 ホ長調』です。非常に端正で、間の取り方がとても素晴らしい演奏でした。「平均律」は昔から好きだそうで、弾くたびに満足感を得られるので、これからも弾いていきたいとおっしゃいました。それだけに自家薬籠中のものとなっているのでしょうか。

 続いてはドビュッシー「映像 第1集」です。ドビュッシーはこの曲でピアノの新しい響きを作り出したいと考えたので、川上さんは、これから弾くピアノでできる響きは何かというのを試してみたい、と思いながら会場に来たそうです。第1曲の『水の反映』では、水のキラキラした感じ、陰影がよく表現されていました。第2曲『ラモーを讃えて』、第3曲『運動』では、はっきりとした確固たる音でドビュッシーの響きを表現しました。

 最後はフランク「プレリュード、コラールとフーガ」です。フランクは元々教会オルガニストだったので、川上さんは、この曲も非常にオルガンの響きがする曲だと紹介しました。演奏するのは2度目で、宗教的な要素が多く、これからも演奏していきたい曲の一つだそうです。オルガンの響きを頭に置きながら、真摯に取り組んでいるように思える演奏でした。

 この日はバッハ、ドビュッシー、フランクと、同じピアノ曲でも響きが全く違う曲を取り上げていました。こういうプログラム構成もそうですが、それぞれの作曲者や曲に対する考え方にしても、やはり大学院生だと感じさせてくれました。

 アンコールには、シューベルトの「4つの即興曲 D899」から『第3曲 変ト長調』が演奏されました。とても温かみを感じる演奏でした。これからの活躍が大いに期待されるピアニストの登場です。

(K.Y.)

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