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澤辺 明音ランチタイムコンサート 開催レポート
東京藝術大学ランチタイムコンサート2017 in 表参道〜
<大学院音楽研究科修士課程1年生によるピアノリサイタル vol.16>
2017年11月9日(木) 12:00〜12:45(11:30開場)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

  

 『東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程1年生によるピアノリサイタル』の第16回目は、澤辺明音さんがご出演されました。

 プログラムは、モーツァルト、シューベルト、リストの作品で構成されておりました。澤辺さんは副科でフォルテピアノを学ばれているとのことで、曲間のトークでは、曲目解説に加え作品ごとに用いられたフォルテピアノの特徴や現代のピアノとの違いなども説明してくださいました。各作品の演奏を通して楽器の変遷も辿ることができ大変興味深かったです。

 最初のモーツァルト《ピアノソナタ第8(9)番 ニ長調》KV.311では、アーティキュレーションやタッチなどを細やかに弾かれた古楽器的なアプローチが光る演奏でした。また、室内オーケストラでの演奏のような多彩さや、安定感がありながらも遊び心を感じる表現も印象的でした。

 次に演奏されたのは、シューベルト《4つの即興曲》D899/Op.90より第3番変ト長調です。当時のフォルテピアノは「モデラート・ペダル」という音色をコントロールするペダルがあったようで、まろやかで独特な音色が伝わる繊細な表現がなされていました。

 最後は、リストの作品を2曲続けて演奏されました。この頃のフォルテピアノはリストのような技巧的で激しい演奏でも耐えられるように作られ、これが現代のピアノにも受け継がれるようになったとのことです。1曲目の《コンソレーション》S.172/R.12より第3番では、艶のある音色と滑らかで息の長い表現が美しく、2曲目の《スペイン狂詩曲》S.254/R.90では、リストの作品の華麗さや民俗的な性格が活かされつつ勢いと迫力のある演奏を聴かせてくださり、熱い拍手が贈られました。

 アンコールは、澤辺さんの大好きな曲であるモーツァルト《トルコ行進曲》(ピアノソナタ第11番より第3楽章)を披露してくださいました。作品ごとの魅力とフォルテピアノの響きが演奏から伝わってきた素敵なリサイタルとなりました。今後のさらなるご活躍を期待しております。

(K.S.)

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