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高木 美来 ピアノリサイタル 開催レポート
《 東京藝術大学 表参道 フレッシュコンサート Vol.43 》
2017年10月6日(金) 18:30開場 19:00開演
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

  

 『東京藝術大学表参道フレッシュコンサート』の第43回目は、高木美来さんがご出演されました。高木さんは同大学院音楽研究科修士課程を修了され、現在は同大学ピアノ科の非常勤講師を務められる傍ら、ピアニストとして精力的にご活躍されております。

 この日のプログラムは、シューベルトと近代フランスの作品を中心に、高木さんが弾いてみたいまたは、聴いていただきたいと思った作品で組まれたとのこと。高木さんのお話を交えながら和やかに進行されました。

 非常に多くの聴衆で埋め尽くされた客席を前に登場された高木さんが最初に演奏されたのは、シューベルト《ピアノ・ソナタ第13番イ長調》D.664 Op.120です。曲の細部まで丁寧に表現されていたとともに、歌曲的な息づかいが感じられた演奏でシューベルトの声楽作品を聴いているようでした。

 次に演奏されたのは、フランク《前奏曲 コラールとフーガ》です。フランクは生前オルガニストとしても活躍しており、この作品もその影響が感じられます。オルガンでの演奏を聴いているような豊かな音色で、奥深い表現が大変印象的でした。高木さんは、修士課程でフランクの研究をされていたとのことで、造詣の深さを感じる演奏でした。

 休憩を挟み後半は、フォーレ《パヴァーヌ》Op.50で始まりました。原曲のオーケストラの響きを想わせる多彩な音色で、この曲の様式感と和声の美しさが生かされた格調高い演奏を聴かせてくださいました。

 最後はフランク《ヴァイオリン・ソナタ イ長調》です。ソロのリサイタルですが、最後はこのソナタで締めたいという思いから選曲されたとのこと。今回ヴァイオリンでご出演されたのは、度々共演をされているヴァイオリニストの二村裕美さんです。幻想的でしっとりとした第1楽章から華やかな終楽章まで、お二人の音色が見事に調和し、このソナタの独特の美しさが存分に表現されておりました。

 鳴り止まない拍手に応えられアンコールは2曲披露されました。高木さんのソロによるドビュッシーと、二村さんとのデュオによるフォーレのそれぞれ《月の光》と題された作品です。この日は満月になる予定で選曲されたとのことですが、当日は生憎の雨模様となってしまいました。けれども、お二人の演奏を通して月明かりが静に照らす美しさなどが伝わり、満月の雰囲気が味わえました。魅力的なプログラムと演奏による充実したリサイタルとなりました。素敵な演奏をありがとうございました。

(K.S.)

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