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木内 夕貴ランチタイムコンサート 開催レポート
東京藝術大学ランチタイムコンサート2017 in 表参道〜
<大学院音楽研究科修士課程1年生によるピアノリサイタル vol.10>
2017年8月30日(水) 12:00〜12:45(11:30開場)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

  

 8月30日『東京芸術大学大学院音楽研究科修士課程1年生によるピアノリサイタル』第10回は木内夕貴さんのご登場でした。今回のプログラムはショパン、スクリャービン、ドビュッシーという、ショパンの音楽に影響を受けた作曲家を集めたプログラムでした。

 まず演奏されたのはショパン作曲《4つのマズルカOp.17》です。ショパンの祖国ポーランドの歌の要素と踊りの要素を含んだ4曲を、端正で明確なタッチで演奏されました。

 次に、旅先の海の風景に触発を受け作曲したというスクリャービン作曲《ピアノソナタ第2番嬰ト短調「幻想ソナタ」Op.19》を披露されました。第1楽章と第2楽章で全く異なる海を表しており、様々な海の様相が感じ取れる第1楽章が印象的でした。海底を思わせる深い音色で始まり次第に変化し、特に波のさざめきに旋律が奏でられる部分では、ただ横に滑らかに旋律が繋がれていくというよりも、水面の抵抗を受けながらも浮かび上がる音の粒を紡いだ、非常に美しく深みのある演奏でした。場面ごとの音へのこだわりを感じました。

 後半の2曲は、ドビュッシーの作品で、初期に書かれた《ボヘミア風舞曲》、異なる3つの土地とその雰囲気を連想させる《版画》でした。日本とは異なる気候を持つフランスに先日行かれたという木内さんは、第3曲〈雨の庭〉でカラッとした空気の中の夕立を表現の細部に気を配り演奏されました。

 最後のアンコールではフランスの作曲家であるセブラックの《ラングドックにて》より〈農家の市の日〉を披露されました。木内さんの演奏はどれも表情豊かで、曲間の分かりやすく想像力を引き立てる解説からも曲の背景や内容への深い解釈が感じられ、今後の益々のご活躍が楽しみです。すてきな演奏をありがとうございました。

(K.T)

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