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黒崎 拓海 ランチタイムコンサート 開催レポート
東京藝術大学ランチタイムコンサート2017 in 表参道〜
<大学院音楽研究科修士課程1年生によるピアノリサイタル vol.8>
2017年7月19日(水) 12:00〜12:45(11:30開場)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

  

 第8回目となる〈大学院音楽研究科修士課程1年生によるピアノリサイタル〉7月19日は黒崎拓海さんがご出演されました。

 まず演奏されたのはベートーヴェン作曲《ピアノソナタ第30番ホ長調Op.109》です。第3楽章は主題と6つの変奏からなっており、後期の作品あるこの曲は作品全体がそれ以前の曲と比べて、温かく柔らかな響きを持っていました。次に演奏されたロマン派の作品であるシューマン作曲《アベッグ変奏曲ヘ短調Op.1》は、古典派である《ピアノソナタ第30番》と対比する意図でプログラムを組まれたそうです。角のない丸みのある柔らかい音色で、ロマン派の詩情に満ちたメロディーを、大切に音を紡ぎ演奏をなさっていました。

 特に印象に残ったのは、セナンクールの書簡体の長編『オーベルマン』からタイトルを取り主人公の苦悩や心情の移り変わりを描いたという、リスト作曲《巡礼の年第1年スイス》より〈オーベルマンの谷〉でした。世界観を味わい、音の響きを確かめながら演奏され、曲調の変化からストーリーの展開が想像できるようでした。この曲もまた冒頭の主題が変容されたものでしたが、変容に意識を配る間もなく、壮大な物語の中に引き込まれました。黒崎さんの持つ表現の世界が最大限に現れた作品だったのではないでしょうか。

 アンコールはドビュッシー作曲《映像第1集》より〈水の反映〉でした。プログラム全体を通して聴く人の想像を引き出すような演奏で、黒崎さんの独特な演奏のスタイル・雰囲気を感じることができました。素敵な演奏をありがとうございました。今後の益々のご活躍を期待しております。

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