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吉原 清香 ランチタイムコンサート 開催レポート
東京藝術大学ランチタイムコンサート2017 in 表参道〜
<大学院音楽研究科修士課程1年生によるピアノリサイタル vol.4>
2017年6月20日(火) 12:00〜12:45(11:30開場)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 

 6月20日(火)の〈大学院音楽研究科修士課程一年生によるピアノリサイタル〉第4回目は吉原清香さんがご出演されました。

 今回のプログラムは全てロシアの作曲家による曲で組まれており、出生順に曲が並べられているというプログラムの工夫がなされていました。前半ではまずチャイコフスキー作曲《「四季」12の性格的描写 Op.37》より、「舟歌」を丁寧に、しっとりと歌い上げられていました。次に演奏されたラフマニノフ作曲《コレルリの主題による変奏曲二短調 Op.42》は主題と20の変奏からなる曲で、コレルリ作曲の「ラ・フォリア」を基に、多彩に表情を変えながら進んでいきました。印象的だったのはペダルに頼らずに陰影に富んだ音色を作り出し、ピアノの低音の持つ魅力を最大限に生かして演奏なさっていたことです。推進力を持った低音が曲の主導権を握っているようでした。

 後半は少し趣を変えて、メトネル作曲《4つのおとぎ話 Op.26》とプロコフィエフ初期の作品でロマン派的な《ピアノソナタ第1番へ短調Op.2》を演奏されました。ロシアの作品はどんなに幸せそうなメロディーであってもどこかに哀しさや切なさが潜んでいると吉原さんがおっしゃったように、どの曲も味わい深く、他国の作曲家の作品とは異なる雰囲気を持っていました。それぞれ作曲家の内面が投影された曲を、哀愁を感じながら重厚に表現されていました。

 リサイタルはアンコールのショパン作曲《エチュード Op.10-10》で華やかに締めくくられ、それまでのプログラムとの対比によって、よりはっきりとロシアの作曲家達の世界観を感じることができました。平日のランチタイムコンサートにもかかわらずたくさんのお客様がいらっしゃいました。充実したひとときが過ごせたのではないでしょうか。吉原さんの今後のますますのご活躍を期待しています。

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