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有薗 美空 & 津布良 佳奈 & 森岡 姿帆
ピアノジョイントリサイタル 開催レポート
《 表参道ランチタイムコンサートシリーズ2017 》 〜洗足学園音楽大学〜
2017年1月26日(木) 11:30 開場12:00 開演
会場:カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」
入場料 500 円 全自由席
好評のうち終了いたしました。
洗足学園音楽大学在学中の3人によるランチタイムコンサートです。最初に登場したのは、有薗美空(ありぞの・みく)さん。
曲目は、まずリストの「4つの忘れられたワルツ 第1番 S.215」と「コンソレーション S.172 第3番 変ニ長調」を続けて演奏しました。抒情的で美しい作品として有名なコンソレーションの第3番では、しっとりと情感豊かに表現していて、素敵な演奏でした。続いて現代作曲家のリゲティによる「ピアノのための練習曲集」より3曲、第2巻第10番『魔法使いの弟子』、第1巻第5番『虹』、同第6番『ワルシャワの秋』を聴かせてくれました。『魔法使いの弟子』では、細かい動きが何か不思議な感じを抱かせ、『虹』では最後に鍵盤の高音に向かって上昇して消えていく様が、虹が天高く現れ、いつの間にか消えていくような感覚に捉われました。『ワルシャワの秋』では反対に、最後に低音に向かって降りていき、強い打鍵で終わるという、対照的な構成でした。
続いての登場は、津布良佳奈(つふら・かな)さん。 曲目はショパンの「幻想ポロネーズ 変イ長調 作品61」。ショパンのピアノ作品の中では、最後の大作です。一時期ジョルジュ・サンドとの幸せな暮らしがあったにせよ、望郷の念や病ゆえの憂いに満ちた生活を過ごしたショパンの思いが込められたようなこの曲を、津布良さんは情感豊かに表現し、クライマックスでは迫力を見せ、決然と終了しました。
3人目は森岡姿帆(もりおか・しほ)さんが登場。
曲目は、リストの「巡礼の年 第2年 イタリア」より第7番「ダンテを読んで─ソナタ風幻想曲」。この曲集の中では最も大きな作品で、ダイナミックな迫力が必要ですが、森岡さんはこの大曲をメリハリの利いた締まった演奏で楽しませてくれました。
最後に3人で登場し、アンコールにJ.シュトラウスIIの「トリッチ・トラッチ・ポルカ」を6手連弾で演奏して、ほぼ満員の聴衆から温かい拍手を浴びていました。
(K.Y.)
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