トップページ

コンサート情報

トピックス

概要

KMFミュージックフレンズ

CDメディア

リンク

 ホーム(ニュース) > コンサート情報 > 2016年 > 東京藝術大学表参道フレッシュコンサート > 近藤 由貴 ピアノリサイタル

 > 開催レポート

近藤 由貴 ピアノリサイタル 開催レポート
《 東京藝術大学 表参道 フレッシュコンサート Vol.40 》
2016年12月16日(金) 19:00開演(18:30開場)
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

 

 今回で開催40回目を迎えた『東京藝術大学表参道フレッシュコンサート』シリーズ。藝大卒業後フランスに渡り、今秋完全帰国した近藤由貴さんによるリサイタルです。プログラムには多彩な作品が並び「クラシックピアノの素晴らしさを伝えたい」という、彼女のメッセージがあらわれています。

 冒頭はバウアー編で、フランク〈プレリュード、フーガと変奏曲〉と、バッハ〈主よ、人の望みの喜びよ〉を披露されました。フランクの物哀しさ、バッハの崇高さをていねいに表現し、シューマン=リスト〈献呈〉では、やさしさと慈愛に満ちた、あたたかな演奏でした。

 続くクラシックとジャズを融合させた作品で、ホールの空気は一変します。まずは、カプースチン《異なる音程による5つの練習曲》より第1番の〈短2度の練習曲〉。“短2度”と聞くと濁った響きを想像してしまいますが、意表を突くほど明るい作品です。同じ“ジャズ”の流れで〈ラプソディー・イン・ブルー〉は作曲者によるソロ編曲版で。2曲ともリズミックでユーモラス、近藤さんも心から楽しんでいることが伝わる演奏でした。

 後半はラヴェルの〈亡き王女のためのパヴァーヌ〉。上品かつ深みのある音で、ラヴェル独特の陰を描きます。最後はムソルグスキー《展覧会の絵》。10曲それぞれの性格は異なるものですが、それらをスケールの大きい1枚の絵巻物へとまとめあげていらっしゃいました。

 アンコールはカプースチンの《ソナタファンタジア》より第4楽章と、ショパンの〈別れの曲〉。「お客さまの前で演奏すること、そして喜んでいただくことが最高の幸せ」と言う近藤さん。さまざまな曲で、今後も多くの人を演奏で楽しませてくださることでしょう。

(R.K.)

 ホーム(ニュース) > コンサート情報 > 2016年 > 東京藝術大学表参道フレッシュコンサート > 近藤 由貴 ピアノリサイタル

 > 開催レポート