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ファカルティー・コンサート(桐朋学園大学教授陣によるコンサート) 開催レポート
来たるべき音「ロマン派の世界」
〜フルート独奏と声楽、弦楽六重奏〜
 
2016年9月10日(土)19:00〜21:00
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

久下未来さん、神田寛明先生

井出徳彦さん、大橋ゆり先生、大島幾雄先生

左から 加藤知子先生、久保田巧先生、銅銀久弥先生、
毛利伯郎先生、佐々木亮先生、店村眞積先生

 近年連続して開催されている、桐朋学園大学の教授陣による『ファカルティ・コンサート』。一流奏者である教授が集まっての学外開催の演奏会はめずらしく、会場も満員です。“ロマン派の世界”をテーマに、4曲が披露されました。

 まずは、神田寛明先生(Fl)と久下未来さん(Pf)による、ライネッケのフルートソナタ《ウンディーヌ》。フルートレパートリーのなかでも数少ないロマン派作品のひとつです。テクニック面での見せ場はもちろん、伴奏とともに繊細な色彩感を生み出します。揺れ動く音で物語の主人公、ウンディーヌの苦悩や愛、刹那などが複雑に絡み合った心が表現されていました。

 続いて、大橋ゆり(Sop)と大島幾雄(Bar)両先生による、シューマンの《4つの二重唱》作品34と78です。伴奏を務めたのは、ウィーンでドイツリートの伴奏法を学んだ井出徳彦さん。愛の諸相を歌い、3名で作り上げる純粋な音楽は印象的です。おふたりはアンコールに同じくシューマンの《子供のための歌のアルバム》より〈てんとう虫〉も披露されました。

 休憩を挟んで演奏されたメインプログラムは、ブラームスが27歳の時に作曲した情熱的な作品《弦楽六重奏曲第1番》です。メンバーは、加藤知子(1st Vl)、久保田巧(2nd Vl)、店村眞積(1st Va)、佐々木亮(2nd Va)、毛利伯郎(1st Vc)、銅銀久弥(2nd Vc)の各先生。ヴィオラとチェロを2本ずつ要するため、ときに交響曲を思わせるような深く、重厚感のある響き。ブラームス特有の陰影や抒情性にあふれた、ドラマティックな演奏でした。

 加藤先生は演奏後、「ファカルティーというくくりのコンサートだったけれど、高名な奏者と共演できて光栄」とお話しされ、アンコールにふたたび同曲から第3楽章の演奏で締めくくられました。

(R.K.)

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