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高木竜馬 ピアノリサイタル 開催レポート
ウィーンからの風
〜ウィーンの聴衆を感動に導く深遠なる美音。
 気品ある絢爛さと驚愕のテクニックが生むドラマ。〜
2016年8月9日(火) 19:00開演(18:30開場)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 現在、ウィーン国立音楽大学大学院と、イモラ国際ピアノアカデミーに学んでいる高木竜馬さん。今回は“ウィーンからの風”と題し、ベートーヴェンとシューマンを取り上げました。

 この日は7月26日に急逝した中村紘子さんへの弔意をあらわし、発表されていたプログラムを一部変更。前半はベートーヴェンのソナタ第23番《熱情》、そして「いつもお優しかった先生に捧げます」と、ソナタ第31番が披露されました。

 とくに2曲目は、中村さんもたびたび演奏会で取り上げてきた作品、そして高木さんにとっては、最後に師である中村さんに聴いていただいた曲だそうです。天国に向かうような美しさと、力強さ。ベートーヴェンの後期に書かれたこの作品と訃報を重ねながら、故人を慕う気持ちがあらわれているかのようでした。

 プログラム後半はシューマン作品です。まず披露されたのは、〈アラベスク〉。比較的同じリズムが続くなかで、夢見心地な世界と、感傷的な部分が代わる代わる出現します。繊細で穏やか、そして高木さんの人柄が見える誠実な演奏でした。

 最後は《交響的練習曲》。低音から高音まで輝きをもち、あふれ出るすさまじいエネルギーは、眼前にオーケストラが浮かぶようです。1台の楽器の響きを超えるようなスケールの大きな音楽をつくり上げました。

 本編が終わると事前投票の結果で決まったアンコール。モーツァルト〈トルコ行進曲〉、ベートーヴェン〈エリーゼのために〉、ショパン〈スケルツォ第2番〉、ラフマニノフ=江口玲《パガニーニの主題による狂詩曲》より第18変奏、バラキレフ〈イスラメイ〉、ショパン〈英雄ポロネーズ〉の6曲。本プログラムにも匹敵するような濃い内容の約30分にわたるアンコールで、充実した時間となりました。

(R.K.)

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