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桑原志織 ピアノリサイタル 開催レポート
《2014年 日本音楽コンクール 入賞者シリーズ》
2016年7月28日(木) 19:00開演 18:30開場
会場:
カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

 

 この日600回を迎えた「パウゼ」でのコンサートは、桑原志織さんによるリサイタルです。今年の春に開催されたマリア・カナルス・バルセロナ国際ピアノコンクール、2014年の日本音楽コンクールでそれぞれ2位に入賞。現在は、東京藝術大学に学び、さらなる活躍が嘱望されている若手ピアニストのひとりです。

 まずは命日に合わせ、バッハの《イタリア協奏曲》が演奏されました。各声部は豊かに歌い、その明確な響きは軽やかで端正。“協奏曲”の形態であるオーケストラとソロを1種の楽器でコントラストを出しながら、それぞれが弾きわけられた演奏でした。

 続いて披露されたのは、シューベルトの《ソナタ第19番D958》。最晩年に作曲されたこの作品は、危機感や無限に広がる闇を感じさせる長大なソナタです。まずは、冒頭の和音で強烈に惹きつけられます。作品全体を自然な流れでとらえ、作曲された時期に本人が感じていたであろう深淵が垣間見えるものでした。

 後半1曲目はショパン〈幻想曲〉。曲調や調性が移りゆくなか、その構成をつかみ、一貫したドラマ性が伝わってくるものでした。

 最後は、詩集を題材に作曲されたラヴェル《夜のガスパール》です。技術面で難曲とされていますが、技巧に終始せず、即興的なひらめきを感じさせる演奏に惹かれます。詩に登場する魔物が目に浮かび、怪異な世界へと引き込む力がありました。

 桑原さんは節目となる600回目のコンサートに出演できた喜びと謝辞を述べ、「記念の回にふさわしい、輝かしい作品を」とリストの〈ラ・カンパネラ〉をアンコールに披露されました。

 人柄が感じられるようなまっすぐな音楽、そして若いからこそのみずみずしい桑原さんの感性は、今後の演奏活動を期待させるものでした。

(R.K.)

 

師匠の伊藤恵先生と
  

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