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東京藝術大学 ランチタイムコンサート2016 in 表参道
<大学院音楽研究科修士課程1年生によるピアノリサイタル vol.5>
鈴木 宏英 ランチタイムコンサート 開催レポート
2016年6月21日(火) 12:00〜12:45(11:30開場)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 

 

 雨模様の表参道、梅雨盛りのランチタイムコンサートとなりましたが、会場には多くのお客さんがいらっしゃり、語り合っていらっしゃいました。演奏者の鈴木さんは、拍手に迎えられ、爽やかな笑顔を湛えて登場しました。

 まず演奏されたのは、古典派の雄、ハイドンのソナタ59番です。全楽章を通して、鈴木さんが音楽に与えるエネルギーと、音の粒のきめ細やかさが印象的でした。溌剌とした第1楽章と第3楽章は推進力と律動感が旋律にしっかり与えられていました。そこに挟まれている第2楽章は、穏やかでありながら、決して緩慢にならず、細かな装飾や、曲調の劇的な変化などが巧みに表現されていました。

 ハイドンに続くのは、ピアノ曲きっての難曲として名高いラヴェルの《夜のガスパール》です。鈴木さんの演奏によって生まれたラヴェル独特の繊細な音空間が、まるで会場を包み込むようでした。特に印象に残ったのは、第2曲の〈絞首台〉です。鈴木さんは、ゆるやかながら執拗に繰り返される同音連打と、題名に連想されるような殺伐とした雰囲気をまとった和声が特徴的な、この楽曲の特徴を十二分に活かしながら、時には静かに、時には激情に駆られるように、一音一音ピアノから紡ぎだすように演奏されていました。

 アンコールには、ショパンの《ノクターン》作品9-1が演奏されました。明るい部分がさしはさまれつつも、どこか寂しげで仄暗い、まさに梅雨にぴったりの楽曲だったのではないでしょうか。

〈A.Y〉

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