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日本ショパン協会 第273回例会
佐野麻衣子ピアノリサイタル開催レポート
《日本ショパン協会パウゼシリーズ Vol.29》
2016年
4月23日(土) 18時30分開演
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

  

 29回目の『パウゼシリーズ』は、佐野麻衣子さんのリサイタルです。現在、ソロ、室内楽や伴奏など、幅広い演奏活動を行い、指導にもあたられています。

「それぞれの感性が醸し出す、魅力あふれる世界に心奪われる作品」……自身の留学先、パリにゆかりのある4名の作曲家が取り上げられました。

 まずはドビュッシー《前奏曲集第2巻》より6曲を。視界がはっきりしないところから始まる〈霧〉。軽やかながら性格が描き分けられている〈オンディーヌ〉、終曲〈花火〉ではお祭りの雰囲気や、花火の鮮やかな様子が目に浮かびます。

 続いてはショパンが15歳で書いた〈ロンド〉と、《アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ》。前者は優美に、そして装飾音はとりわけきらびやかに。後者は〈アンダンテ・スピアナート〉で穏やかな美しさを聴かせ、〈ポロネーズ〉では技巧だけに走らず、表現の豊かさも忘れない演奏でした。

 後半の始まりは「パリに留学したからこそ出会えた作曲家」だというプーランクの《15の即興曲集》です。メロディーの部分は繊細で美しく、リズムのセンスも存分に感じられ、しゃれた仕上がりに。披露されたのは9曲の抜粋でしたが、全曲通じて聴いてみたいと感じさせるものでした。

 プログラムの最後はリストの2作品。《巡礼の年第2年イタリア》より〈ペトラルカのソネット〉をドラマティックに、そして《メフィスト・ワルツ》より〈村の居酒屋での踊り〉では“悪魔”を感じさせながらも華やかに締めくくりました。

 当日配布されたプログラムには、佐野さんと4名の作曲家とのかかわりについて記されています。それぞれに思い出があるからこそ、そして何より彼らが過ごしたパリでピアノを学んだからこその世界観でした。

(R.K.)

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