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原嶋 唯&久保山 菜摘 ピアノジョイントリサイタル 開催レポート
《 桐朋学園 表参道 サロンコンサートシリーズ Vol.31 》
2016年
2月17日(水) 開場18:30 開演 19:00
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

  

 2月17日、桐朋学園在学中のピアニスト、原嶋唯さん(学部3年)と久保山菜摘さん(研究科1年)によるジョイントリサイタルがパウゼで開催されました。若いアーティストたちの演奏を楽しみにこの日も大勢のお客様がお集まりくださり、コンサートは和やかな雰囲気で進められました。

 最初の演奏者、原嶋さんが一曲目に取り上げられたのは、ショパンの《ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 作品35 「葬送」》です。ショパン国際ピアノコンクールin ASIAや日本ピアノコンクールでの入賞・入選経験を持ち、ショパン音楽大学のセミナーでも研鑽を積むなど、ショパンの音楽に精力的に取り組まれている原嶋さんですが、隅々までよく練り上げられたその堂々たる演奏からは、卓越した実力と作品への確かな愛情とが伝わってきました。次のラヴェルの《クープランの墓》ではメリハリの利いた明晰な表現で、組曲を構成する各曲の個性が弾き分けられ、難曲として知られる最後の〈トッカータ〉も輝かしい出来栄えでした。プログラム記載の2作品の後には、ショパンの《練習曲変イ長調作品25−1》が、「エオリアン・ハープ」という異名をまさしく彷彿とさせるような繊細なタッチで披露されました。

 休憩をはさんで、後半は久保山さんの登場です。最初のモーツァルトの《ピアノ ソナタ第13番 変ロ長調kv.315c (333) 》では、明朗な音色と語りかけるような歌いまわしが作品の魅力を引きたてます。全体を通じて内側からあふれ出るような生き生きとした表現が印象的な演奏でした。つづいて、ショパン《24の前奏曲 作品28》から、後半を中心に13曲が抜粋で取り上げられました。こちらも次から次へと繰り出される音色のパレットの多彩さに魅了されましたが、なかでも有名な「雨だれ」の前奏曲の美しさは特筆すべきものでした。アンコールには同じくショパンの《ワルツ第7番嬰ハ短調 作品64−2》が小気味よく、またエレガントに演奏されました。

 リサイタルの最後には原嶋さんと久保山さんが登場し、ドビュッシーの《小組曲》から〈バレー〉を仲良く連弾。終演後のお二人のきらきらとした笑顔が記憶に残る、素敵な一夜となりました。

(N.J.)

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