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〜アジア初・SHIGERU KAWAI 認定アーティスト〜
プーム・プロマチャート ピアノリサイタル 開催レポート
2016年2月10日(水) 19:00開演 18:30開場
会場:
カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

 タイ期待の若手ピアニスト、プーム・プロマチャートさんのコンサートが開催されました。プロマチャートさんはシンガポールのナンヤン芸術大学、イギリスの王立音楽院を修了後、オーケストラとの共演やソロ活動、後進の指導と、幅広く活躍中。カワイピアノとの縁も深く、アジア初のShigeru Kawai認定アーティストであり、KAWAI MUSIC SCHOOL THAILANDのピアノ指導担当としても活動しています。

 コンサートは3日連続で、2月9日カワイ竜洋工場、10日カワイ表参道「パウゼ」、11日カワイミュージックショップ仙台の日程で行われました。ここでは2日目の「パウゼ」でのコンサートの模様をお伝えしましょう。

 冒頭は、メトネルの「ソナタ・バラード 嬰ヘ長調 作品27」です。第1楽章:弾き始めた途端に、指先から歌心が溢れ出てきました。あたたかな音色です。第2楽章:重厚な曲調。心の重し、不安感……でも少しずつ明るさを取り戻し、輝かしいクライマックスへ。表現の幅が大きいです。

 続いて、ショパンの「スケルツォ第2番 変ロ短調」。ややデフォルメされた特徴的な演奏。極めて情熱的。若さと思い切りの良さが、際立っていました。

 休憩を挿んで、後半はショパンの「12の練習曲 作品25」。12曲を通しで演奏する、大きな挑戦です。

 想いが噴水のように湧き出る第1番「エオリアンハープ」。こらえ切れない悲しみ第2番。軽やかであたたかな第3番。リズムの捉え方が特徴的な第4番。中間部の歌の素晴らしさ第5番。ロマンティックな美しさ第6番。

 張り裂けそうな思い第7番。爽やかな風のような第8番。スタッカートの軽さ第9番。奏者の個性が光った第10番。響きの立体感と美しさ第11番「木枯らし」。ドラマティックでパワフルな第12番。若々しく躍動する演奏に、会場からは大きな拍手が送られました。

 アンコールはショパンの「ノクターン 嬰ハ短調 遺作」と、シューマン/リスト編の「献呈 作品25-1」。自由な歌心。魂で語りかけるような熱い演奏でした。

 特に低音域から中音域にかけての、左手による「歌」に感動しました。横へ横へとレガートで引っ張るような、情感を込めた歌。なかなかできることではないと思います。

 ピアノ音楽でアジアの心が一つになる。素晴らしい一夜となりました。

(H.A.)

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