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神谷悠生 ピアノリサイタル 開催レポート
《2014年 日本音楽コンクール 入賞者シリーズ》
2016年2月9日(火) 開場18:30 開演19:00
会場:
カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

  

 今夜の『日本音楽コンクール入賞者シリーズ』にご出演されたのは、桐朋学園大学音楽学部カレッジディプロマコース3年に在学中の神谷悠生さんです。ベートーヴェン、ブラームス、リストの大曲3曲で構成された非常に聴き応えのあるプログラムで迎えてくださいました。会場はたくさんのお客様で満席となり、神谷さんへの期待の高さが伺われました。

 最初に演奏されたのは、ベートーヴェンの晩年の作品《ピアノソナタ第30番 ホ長調》Op.109です。羽が舞うように繊細な第1楽章、威厳のある第2楽章、旋律を伸びやかに歌わせていた終楽章。いずれも透明感のある音色で、この曲の持つ旋律と和声のシンプルな美しさを丁寧に表現されておりました。限りなく純粋な中にも奥深さを感じられる演奏は大変美しかったです。

 続いて演奏されたのは、ブラームス《ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ 変ロ長調》Op.24です。ブラームスの若い頃に作曲されたこともあり、全体的に爽やかで推進力のある演奏が印象的でした。ブラームスのあらゆる音楽的な特徴が詰まった長大な作品ですが、抜群の集中力でそれぞれの特徴を的確に表現されておりました。

 後半は、リスト《ピアノソナタ ロ短調》S178/R21です。オーケストラのような多彩な音色による非常にドラマティックな演奏は、まるで交響詩を聴いているようでした。神谷さんがプログラムノートにご自身の解釈として述べられていた「人間が平等に感じる死への恐怖とその先の神の救い」を演奏からも鮮明に感じられ、息をのむほどに迫力がありました。

 客席から割れんばかりの拍手が贈られ、アンコールに披露されたのは、ドビュッシー《子供の領分》より〈グラドゥス・アド・パルナッスム博士〉とショパン《マズルカ ト短調》Op.24-1。2曲とも今回のプログラムとは曲調の異なる作品ですが、それぞれの特徴が活かされた素晴らしい演奏を展開され、神谷さんのレパートリーの広さと、それらを巧みに弾き分ける凄さを実感いたしました。今後の更なるご活躍を期待しております。

(K.S)

 

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