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林 秀光 記念コンサート vol.3 開催レポート
~ HOMAGE & GRATITUDE ~
2015年9月25日(金) 19:00開演(18:30開場)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 

 

 ピアニストとして、そして指導者として、大きな功績を残された林秀光先生。この『林秀光記念コンサート』は、2013年より門下生が集まり、毎年開催されているシリーズです。3回目となる今回は、海野こず枝さん、田村明子さん、楠原祥子さんの3名が出演されました。

 まずは白井篤さん(Vl.)と海野さんによる、フランクのヴァイオリン・ソナタ。穏やかな風景が思い浮かぶような第1楽章、緊張感あふれ情熱的な第2楽章、そして最後の第4楽章ではピアノとヴァイオリンの掛け合いを聴かせ、華やかに締めくくられます。フランクと同時期に活躍した、イザイの結婚を祝して作られた作品とあり、豊かな愛を感じさせる演奏でした。

 続いては、シューマンの《交響的練習曲》を田村さんが披露。冒頭の主題と変奏、そしてフィナーレで構成されている大曲です。タイトルの通り練習曲でありながらも、ピアノで“交響的”な響きが表現されたこの作品。ひとつのテーマを、さまざまな表情で描き出していきます。変奏を経ることで深みは増し、祝祭的なフィナーレでは晴れやかな気持ちになりました。

 最後は楠原さんによるショパンの3曲です。まずは、ワルツ第2番〈華麗なる円舞曲〉。優美で華やかな演奏に、会場の雰囲気も明るくなります。続いて、幸福と憂鬱が交錯し、情熱的な〈幻想曲〉。締めくくりには、ショパンの絶望的な時期に作曲された〈舟歌〉を披露。ゆるやかな波間をたゆたう冒頭は心地よく、終盤に向かって徐々に作り上げられていく高揚感。最後は飛翔を感じさせる、力強い演奏でした。

 終演後は、会場に駆け付けたほかの門下生との再会を喜ぶあたたかな光景がホワイエに広がります。恩師への感謝と、変わらぬ尊敬の念を演奏でつないだ一夜でした。

(R.K.)

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