トップページ

コンサート情報

トピックス

概要

KMFミュージックフレンズ

CDメディア

リンク

 ホーム(ニュース) > コンサート情報 > 2015年 > ニュー・アーティスト シリーズ2015 in表参道

  > 大伏啓太ランチタイムコンサート > 開催レポート

ニュー・アーティスト シリーズ2015 in表参道
大伏 啓太 ランチタイムコンサート 開催レポート
2015年9月11日(金) 12:00開演(11:30開場)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

  

 9月11日、表参道のパウゼにて、大伏啓太さんによるランチタイムコンサートが開催されました。大伏さんは数々のコンクールでの優勝・上位入賞歴をお持ちの若手実力派ピアニスト。現在はソロや室内楽での演奏活動の傍ら、東京藝術大学で後進の指導にあたられています。本日はドイツ音楽を中心とした渋めのプログラムで、安定感のある円熟した演奏を聴かせてくださいました。

 前半はシューベルトの《ピアノソナタ第16番イ短調D845》。さりげなくも風格を感じさせる音楽作りに、最初から引き込まれました。楽想ごとの多彩な表情の変化も見事で、衒いのない実直な表現が作品の美点を引き出していました。

 次のブラームス《幻想曲集op.116》では、シューベルトとはうってかわって重厚な響きに圧倒されます。とりわけ、緩徐な曲の繊細かつ深みのある音色にははっとさせられる瞬間が多々あり、細部にわたる濃やかなニュアンスを通じて、音楽に対する大伏さんの真摯な思いが伝わってきました。

 プログラムの最後は、ショパンの後期の傑作、《舟歌 嬰ヘ長調 op.60》です。ハーモニーの色合いの変化や旋律の彩を美しく引き立たせた、大変味わい深くドラマティックな演奏でした。アンコールのショパンの《ノクターン 嬰ヘ長調 op.15-2》もまたうっとりするほど素晴らしく、完成度の高いものでした。たった一時間とは思えない密度の高いひと時を堪能し、幸せな気分で会場を後にしました。

(N.J.)

 ホーム(ニュース) > コンサート情報 > 2015年 > ニュー・アーティスト シリーズ2015 in表参道

  > 大伏啓太ランチタイムコンサート > 開催レポート