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ニュー・アーティスト シリーズ2015 in表参道
木村 友梨香 & 齊藤 一也 イブニングコンサート 開催レポート
2015年9月9日(水) 19:00開演(18:30開場)
会場:カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 

 

 この秋の国際コンクールに挑戦する若いピアニストたちが出演する「ニュー・アーティスト シリーズ 2015 in 表参道」の2日目のイブニング・コンサートは、前半に木村友梨香さん、後半は齊藤一也さんの登場です。

 まず木村友梨香さん。プログラムはオール・ショパンです。黒いロング・ドレスで登場した木村さんの1曲目は、ワルツ第2番Op.34-1。ワルツらしい華やかさを感じさせる演奏でした。

 2曲目はポロネーズ第5番嬰Op.44。ポロネーズのエネルギッシュな部分と中間部のマズルカ風の部分との対比にメリハリが利いていました。

 続いて3つのマズルカOp.59。第36番、第37番、第38番を続けて演奏。

 そしてノクターン第17番Op.62-1では、しっとりした雰囲気の中に哀しみが感じられた美しい演奏でした。

 最後は前半のハイライト、ソナタ第3番Op.58。第1楽章からよく弾き込んだ自信を感じさせました。第2楽章では速いパッセージでも粒の揃った音でしっかりとした演奏を聴かせました。第3楽章では落ち着きのあるしっとりした感じを上手く表現し、フィナーレでは堂々とした演奏で、クライマックスでも十分な盛り上がりを見せてくれました。この曲は既に自家薬籠中の物になっているのでしょう。

 アンコールには、やはりショパンの即興曲第2番Op.36を演奏しました。

 後半は齊藤一也さん。1曲目はJ.S.バッハの平均律クラヴィーア曲集第2巻より第23番ロ長調。出だしから素晴らしい音でプレリュードとフーガを弾き、端整なバッハを聴かせました。

 続いてシューベルトの即興曲集Op.142 D935より第1番ハ短調と第4番へ短調、その間に即興曲集Op.90 D899より第3番変ト長調を挿む3曲の即興曲を演奏しました。Op.142の第1番では問いかけと応答がよく分かるメリハリのある演奏、Op.90の第3番は揺れそうで揺れないテンポの微妙なニュアンスがとても心地よく、聴いていてホッとする演奏でした。Op.142の第4番では、概ね柔らかい音で小気味のいいテンポの即興曲を聴かせました。

 次はショパンの即興曲第3番変ト長調Op.51と、スケルツォ第4番ホ長調Op.54を続けて演奏しました。同じ即興曲でも、シューベルトとはまた味わいの違った作品で、ショパンらしい華やかさが溢れていました。スケルツォでは、粒の揃った音でメリハリのある音楽を聴かせました。

 最後はラフマニノフの練習曲集「音の絵」Op.39から、第1番ハ短調、第5番変ホ短調、第9番ニ長調の3曲です。音の重厚さといった面でも、それまでのシューベルトやショパンとは違った難しさがあるラフマニノフですが、ppからffまで大変きれいで豊かな響きを聴かせてくれました。

 アンコールには、シューベルトの「楽興の時」第3番Op.94と、ラフマニノフの「音の絵」Op.33-7の2曲を演奏してコンサートは終了しました。

(K.Y.)

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