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ニュー・アーティスト シリーズ2015 in表参道
今田 篤 ランチタイムコンサート 開催レポート
2015年9月8日(火) 12:00開演(11:30開場)
会場:カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」
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9月8日カワイ表参道コンサートサロンパウゼに於いて、ニューアーティストシリーズ2015in表参道として、ピアニストの今田篤さんによるランチタイムコンサートが開催されました。今田さんは現在英国王立音楽大学大学院で学ばれている気鋭の演奏家であり、このコンサートではモーツアルト、スクリャービン、ラフマニノフの作品を演奏されました。
モーツアルト作曲「ピアノソナタ第5番 ト長調 KV.283」では統制のとれた音でモーツアルトの世界を丁寧に描き出し、次々と移り変わる展開の面白さが印象的でした。キッパリとしたタッチによる様々な音色の和音から、洗練された一音の美しさまで、表現の豊かさを感じました。
続くスクリャービン作曲「ピアノソナタ第5番 作品53」では躍動的な音の表現が光りました。火山の噴火のようにうごめく音や、次第に物語が始まる期待感に満ちた音、アクセントを生かした生き生きとした音など、まるで目の前に大きな生き物がいるかのように感じさせるような鮮やかな演奏でした。
最後にラフマニノフ作曲「楽興の時 作品16」を演奏されました。6つの異なる性格の小品からなる曲ですが、第1番の波のように行き来するフレーズの心地よさや第3番の過ぎ去った過去を思い出すかのような物思いに耽る感傷的な旋律までそれぞれの楽曲の魅力を大いに引き出す演奏でした。短調から始まる曲ですが、最後の第6番の明るさと達成感に満ちた力強い演奏は圧巻でした。
最後にバッハ作曲ラフマニノフ編曲による無伴奏パルティータよりガヴォットをアンコールとして演奏されコンサートを終えられました。
カワイのコンサートに毎年出演されているとのことでしたが、レパートリーの軸であるロシア音楽を中心に、今後どのような音楽を届けてくださるのか楽しみです。これからのご活躍を願っております。
(H.M.)
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