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華麗なる PIANO QUARTET 開催レポート
2015年7月13日(月) 19:00開演( 18:30開場)
会場:
カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」
出演: 執行恒宏(Vn)飛澤浩人(Va)小川和久(Vc)稲田潤子(Pf)

 

 7月13日、執行恒宏さん(ヴァイオリン)、飛澤浩人さん(ヴィオラ)、小川和久さん(チェロ)、稲田潤子さん(ピアノ)といずれも第一線でご活躍されている4名の演奏家による『華麗なるPiano Quartet』の演奏会がパウゼにて開催されました。本演奏会シリーズは、名曲から珍しい曲まであらゆる作曲家のピアノ四重奏曲を取り上げてくださり、充実したプログラムと上質な演奏から、毎回多くの方々を魅了しております。本日も非常にたくさんのお客様が集まり、演奏会への期待の高さが伺われました。

 前半は、シューマン《ピアノ四重奏曲 変ホ長調》作品47です。各楽章の持ち味を活かした丁寧な表現をされ、作品に対する敬意が伝わるようでした。また、それぞれの奏者が互いの音の流れや息づかいを注意深く聴きながら、まるで対話をするように演奏をされ、4つの楽器の音が絶妙に融け合って美しい響きを作り出しておりました。重厚な第1楽章から第2楽章スケルツォの緊迫した演奏を経て、第3楽章では、各楽器の歌のように伸びやかな演奏が美しく、終楽章では白熱した演奏を展開され、非常に聴き応えがありました。

 後半は、20世紀のイギリスを代表する作曲家の一人であるウォルトンの《ピアノ四重奏曲 ニ短調》です。ここでも、前半のシューマンと同様に、作品に対する細やかなアプローチと4つの楽器の音が一体化したような息の合った演奏を披露されました。とりわけ印象的たったのは、近代イギリス音楽ならではの幻想的で洗練された響きを大変美しく表現されていたことです。その美しさに演奏が終わると客席から拍手と共に感嘆のため息が漏れるほどでした。

 鳴り止まない拍手に応えられ、アンコールは、前半に演奏されたシューマンの《弦楽四重奏曲》から第3楽章を再演してくださり、さらに客席を沸かせました。質の高い演奏による充実した演奏会となり、お客様は満足に満ちた笑顔で会場を後にされておりました。

(K.S.)

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