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齋藤亜都沙&山本有紗
ピアノ・ジョイントリサイタル開催レポート
くにたちサロンコンサートin表参道シリーズ Vol.19
2015年5月7日(木) 19:00開演 18:30開場
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

  

 若葉がまぶしく感じられるようになった5月上旬に「くにたちサロンコンサート in 表参道シリーズ」として国立音楽大学大学院ピアノコースを優秀な成績で卒業された齋藤亜都沙さんと山本有紗さんによるジョイントリサイタルがカワイ表参道コンサートサロンパウゼにて開催されました。

 前半は齋藤亜都沙さんによるドイツの作曲家によるプログラムが演奏されました。最初に演奏されたバッハ作曲「トッカータ ホ短調」やハイドン作曲「ピアノ・ソナタ 第62番 変ホ長調」は広い音域を使った序奏や軽やかな踊りをイメージさせるテーマなどピアノならではの面白みが随所に感じられる演奏でした。

 続いてブラームス作曲「シューマンの主題による変奏曲」を演奏されました。ブラームスが敬愛するシューマンによる素朴な主題に始まり、情熱的でありながらも静謐な16の変奏を熱演されました。齋藤さんのブラームスの音楽に対する湧き上がるような思いが込められ、自然と温かな気持ちになるような演奏でした。

 後半は山本さんが演奏されました。まずはショパン作曲「前奏曲 第25番」、「バラード第4番」を演奏されました。どちらの曲も昔を懐かしむような思いが感じられるテーマでしたが、前奏曲では調による多彩な和音のグラデーション、バラードは波のように迫り、押し流すかのような音の豊かさが感じられました。

続いては近代フランスの作曲家プーランクによる「ナゼルの夜会」を演奏されました。「手の上の心臓」や「口車の魅惑」など謎めいた題名を推測しながら聴く面白みがありました。プーランク独特のお洒落な和音だけでなく、歯切れの良いタッチや突然の方向転換で観客を驚かせるなど、山本さんのスパイスの効いた演奏でより一層魅惑的な曲に感じられました。

 最後に齋藤さんと山本さんによる息の合った連弾で同じくプーランク作曲「4手のためのソナタ」を演奏されました。リズミカルで手の交差の多い部分だけでなく旋律の美しい場面や素朴な踊りの場面までピアノの魅力を余すことなく発揮し、リサイタルを終えられました。それぞれの思いのこもった独奏から連弾まで心行くまで演奏を楽しんだひと時でした。お二方の更なるご活躍を願っております。

(M.H.)

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