トップページ

コンサート情報

トピックス

概要

KMFミュージックフレンズ

CDメディア

リンク

 ホーム(ニュース) > コンサート情報 > 2015年 > 東京藝術大学表参道フレッシュコンサート

  > 山本恵利花&見崎清水 ピアノジョイントリサイタル > 開催レポート

山本恵利花&見崎清水 ピアノジョイントリサイタル 開催レポート
《 東京藝術大学 表参道 フレッシュコンサート Vol.32 》
2015年3月6日(金) 18:30開場 19:00開演
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

 

 

 春の兆しが感じられつつある3月6日にカワイ表参道コンサートサロン「パウゼ」に於いて《東京藝術大学 表参道 フレッシュコンサート Vol.32》山本恵利花&見崎清水ピアノジョイントリサイタルが開催されました。

 始めに山本恵利花さんがバッハ作曲『無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番』『シャコンヌ』を演奏されました。2曲とも原曲はヴァイオリンのために書かれた作品であり、独立した旋律が絡み合う一見複雑に思える曲を、すっきりと風通しよく演奏されていたのが印象に残りました。

それから演奏されたのは山田耕筰作曲、『ピアノのための「からたちの花」』でした。日本の方に馴染み深い同名の歌曲をより色鮮やかに、繊細に、遠くの故郷を懐かしく思い出すかのように演奏され、聴衆を温かく包み込みました。前半の最後はピアニストであるブゾーニによって書かれた『カルメンによる室内幻想曲』を、踊るように軽やかなリズムからロマンス風の美しい旋律まで多彩な響きで飾り終えられました。

 休憩を挟み、見崎清水さんが春を感じさせるドレスで登場され、シューマンの初期の作品から2曲演奏されました。始めに演奏されたのは、シューマンが愛読していた小説「生意気盛り」より仮面舞踏会の場面を描いた『パピヨン』でした。ステップが感じられるような踊りのリズムや優雅で気品溢れる雰囲気の中に、緊張感のあるドラマティックな場面も挟まれており、小品一曲から全体まで充実して魅力ある演奏でした。

 続いては初期の傑作作品とも言える『交響的練習曲』を演奏されました。静かななかにも情熱が感じられるテーマを軸に、性格の異なる変奏曲を華麗なテクニックと豊かな音色で聴衆を圧倒されました。ピアノ1台でオーケストラになると言うのも頷けるほどであり、重厚な和音の響きを効かせる場面や上品で細やかな場面まで幅広い音の切り口で1台のピアノから多様な音を楽しみました。

 アンコールは見崎さんが同じくシューマン作曲の『トロイメライ』を情感豊かに演奏されました。お二方の方向性は違うものの、ピアノへの愛情と音楽への強い探究心が伺える演奏でした。今後のご活躍を願っております。

(M.H.)

 

 ホーム(ニュース) > コンサート情報 > 2015年 > 東京藝術大学表参道フレッシュコンサート

  > 山本恵利花&見崎清水 ピアノジョイントリサイタル > 開催レポート