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但昭義 公開マスタークラス & 白恩念 ミニコンサート 開催レポート
ユンディ・リを育てたピアノ教育者のレッスン公開!
《東京公演》 2015年1月17日(土) 10:30〜12:30 
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 

 

 本日は、2000年ショパン国際ピアノコンクールの覇者ユンディ・リをはじめとする数多くのピアニストを輩出している中国屈指のピアノ教育家 但昭義(ダン・ジャオイー)先生と愛弟子の白恩念(バイ・エンニェン)さんによる『但昭義マスタークラス&白恩念ミニコンサート』が開催されました。前半は、白さんによるミニコンサート、後半は但先生による白さんのレッスンを公開してくださるという豪華な企画に、ピアノ指導者や学習者をはじめとする多くのお客様がパウゼに集まりました。

 現在11歳の白さん。9歳の頃より但先生のもとで学ばれています。但先生は、白さんの豊かな音楽性と指の機能性を感じ弟子にされたとのことで、レッスンでは、テクニックの強化に加え、短期間で色々な作曲家の大曲を弾かせながら彼女の能力と難易度をテストしているとのことです。白さんのミニリサイタルのプログラムは、モーツァルト《ソナタ変ロ長調》KV.570、ショパン《華麗なる変奏曲》Op.12、ウェーバー《華麗なロンド》Op.62、モシュコフスキ《スペイン奇想曲》Op37、グラナドス《演奏会用アレグロ》と大曲揃い。機敏な指さばきと華やかで透き通った音色が印象的な、非常に説得力のある演奏を披露してくださいました。小柄で可愛らしい容姿の白さんですが、大曲を立続けに演奏する強い集中力と、各曲の意図を的確に汲み取りご自分の解釈として表現しようとする姿勢が感じられ、既にプロのピアニストとしての風格をお持ちであることに驚きつつ聴かせていただきました。

 休憩を挟み、但先生のマスタークラスへ移ります。通訳を担当してくださったのは、カワイ上海のラン副総経理です。曲目は、ショパン《12の練習曲》Op.10から第1番ハ長調、第2番イ短調、第3番ホ長調〈別れの曲〉です。練習曲は本来テクニックを強化するために作曲されていますが、ショパンの練習曲は、その目的に加え非常に高い芸術性が求められます。そのため、子供たちの音楽性を育むためにも良く、一生勉強することのできる豊かな財産となると仰っておりました。レッスンは、子どもの手の限界を十分に考慮したテクニックの指導に加え、楽曲構造や和声進行などといった譜面上の手がかりをもとに、それぞれの曲が持つ音楽性を表現するためのアドバイスをしてくださいました。その一つとして左手のパートの大切さを述べられ、音楽的な歌わせ方を丁寧に伝授してくださいました。但先生はどんなに高度な内容であっても、子どもがイメージしやすい表現に置き換えながら、作品へ自発的にアプローチする力を早い段階から養っておられ、その指導法の素晴らしさを実感いたしました。

 このスペースでは一部の紹介となってしまいましたが、国際的ピアニストを数多く育てられた但先生の充実したレッスンを垣間見ることができ大変勉強になりました。

(K.S)

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